接地 (配線)
読み:せっち
電気器具や屋内配線を保護するための金属管などが、大地と電気的に接続された状態。またはその工事(接地工事)。保安接地とも。
概要
電気工事として実施される強電用の接地工事は、主として感電防止などを目的とした保安接地である。
また、日本における電気回路は、殆どが接地系で構成されている。たとえば電柱から家庭へと電気を供給する場面においては、電柱の変圧器の二次側をB種接地(詳細後述)で大地と結び、接地された変圧器の二次側から家庭へと電力を供給している。
特徴
電路
日本の電路は、上述のように変圧器の二次側で接地されているため、もし漏電が発生し、その電路に人が触れた場合、人体から大地を通って二次側の接地線を通り変圧器へと帰る回路が構成される。つまり感電する。
言い換えれば、変圧器の二次側で接地さえしなければ、電流が貫流することもなく、つまり感電事故もなくなるように見受けられる、しかし現実としては電路を全て非接地系で維持することは困難であるため、国内の電路は原則として接地系で供給されている。
中性線は中性線として電柱の変圧器でB種接地されているが、これは基準電位でもあるので漏電等が発生した場合にその電流をここに流してはならない。そこで必要に応じて電源とは別の接地線がもう1系統用意される(原則として緑色の線で配線される)。
種類
接地を行なう目的は様々だが、その目的に応じて取るべき接地が定義されている。
- A種接地 ‐ 10Ω以下、高圧用の電気機械器具の金属製外箱、避雷器などに施す接地
- B種接地 ‐ 可変、高圧や特別高圧と低圧を結合する変圧器の中性点に施す接地
- C種接地 ‐ 10Ω以下、300Vを超える低圧の電気機械器具、金属製外箱や金属管など施す接地
- D種接地 ‐ 100Ω以下、300V以下の低圧の電気機械器具、金属製外箱や金属管など施す接地
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