塩酸メチルフェニデート
読み:えんさんメチルフェニデート
外語:Methylphenidate Hydrochloride

 中枢神経系興奮剤(覚醒剤)の一つ。
目次

物質の情報
 
 常温常圧乾燥下では、白色の結晶性の粉末で無臭。

薬品の情報
 チバガイギー社が、鬱病の治療薬として開発した薬である。

効果・効能
 ナルコレプシー(居眠り病)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などに効果があるとされる。
 難治性鬱病、遷延性鬱病にも使われる。

薬効薬理
 これは覚醒剤の成分と極めて類似していて、言うなれば「合法の覚醒剤」である。
 治療薬ではなく病状を紛らわす薬だが、覚醒剤特有の高揚感がとても良いらしく愛用者が多い。覚醒アミンであるため薬理はヒロポンなどに似ているが、薬効は劣る。
 中には、この薬欲しさで病院を掛け持ちしたり、はたまた闇で薬が売買されたりなどで乱用が問題化した。
 結果、メーカーも適応を変更し、効能又は効果から「軽症鬱病、抑鬱神経症」を削除した。そして薬の管理/規制も厳しくなった。
 現在では、ナルコレプシー(居眠り病)以外ではなかなか処方されない。

用法、用量
 ナルコレプシー(居眠り病)では、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20mg〜60mgを1〜2回に分割経口服用する。
 鬱病では、塩酸メチルフェニデートとして、通常成人1日20mg〜30mgを2〜3回に分割経口服用する。
 年齢・症状に応じて適宜増減する。

副作用など
 口渇、発汗、頭痛、食欲減退などが確認されている。
 覚醒効果があるため、夕方以降に服用すると夜眠れなくなる恐れもある。そのため服用は昼間の内が望ましい。
 また続けているうちに依存症が出ることが避けられないので、医師の指導をよく守ることも重要である。
 過敏症(発疹、関節痛、紅斑等)が生じた場合は服用を中止すること。

規制区分

製品例

再検索