ステライルニュートリノ
読み:ステライルニュートリノ
外語:sterile neutrino
重力相互作用を除く基本相互作用をしないとされる、まだ未発見のニュートリノや反ニュートリノ。暗黒物質(ダークマター)の可能性が指摘されている。
概要
ニュートリノや反ニュートリノとの違いは、スピンである。
質量0と思われていたニュートリノは、実は質量を持っていた。そこで存在が予言された粒子が、スピンが逆となる粒子である。
通常のニュートリノは粒子の進行方向に対して左方向に回転する「左巻き」、反ニュートリノは同様に右方向に回転する「右巻き」である。これに対して、ステライルニュートリノは「右巻き」、ステライル反ニュートリノは「左巻き」と、おのおの逆になっている。
特徴
相互作用
ニュートリノと反ニュートリノは弱い相互作用と重力相互作用をするが、ステライルニュートリノとステライル反ニュートリノは重力相互作用しかしない。
弱い相互作用をしないため検出は極めて難しいが、重力相互作用をするため、暗黒物質(ダークマター)の候補となっている。
X線輝線
NASAのチャンドラとESAのXMMニュートンによる観測で、距離1億光年から数十億光年の70個以上の銀河団から、未知のX線輝線が検出された。
この波長は既知の物質のものではなく、一つの可能性として、ステライルニュートリノが崩壊した兆候かもしれないとしている。
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