基本相互作用
読み:きほん-そうごさよう
外語:fundamental interaction

 宇宙に存在する、四つの基本的な相互作用のこと。物理学において、素粒子間に相互に働く。
目次

概要
 かつては単に「」と呼ばれたが、古典物理学の力と混乱を招くということで、その区別のために名前が変わっていった。
 現在この意味では、和名では「力」ではなく「相互作用」と呼ぶのが一般的である。

特徴

量子力学
 宇宙には四つの相互作用があり、物質天体の運動を支配している。
 これらの相互作用は、ゲージ粒子の交換により発生すると考えられている。

相互作用の特徴
相互作用の種類強さ到達距離(cm)ゲージ粒子(交換粒子)
強い相互作用1/410−13グルーオンクォーク
電磁相互作用1/137光子(フォトン)原子
弱い相互作用1.02×10−510−16ウィークボソン放射能
重力相互作用5.9×10−39重力子(グラビトン)天体
 無限距離に到達するのは電磁相互作用と重力相互作用のみである。
 四つの力のうち、重力相互作用だけが圧倒的に弱い相互作用である。

相互作用の起源
 四つの相互作用は宇宙誕生から時間とともに分岐し、できたと考えられている。
 その力の種類や大きさは、宇宙初期に偶然に(確率的に)決まったものと考えられている。
 
時刻10−44秒(温度1019GeV)
第一の相転移が起こり、重力相互作用と他の相互作用が分離した。
時刻10−36秒(温度1015GeV)
第二の相転移が起こり、色の力(強い相互作用)と電弱相互作用が分離した。
時刻10−11秒(温度102GeV)
第三の相転移が起こり、電弱相互作用は電磁相互作用と弱い相互作用に分離した。
時刻10−4秒(温度10−1GeV)
第四の相転移が起こり、クォークハドロンとなった。

再検索