反ニュートリノ
読み:はん-ニュートリノ
外語:antineutrino

 ニュートリノ反粒子
目次

概要
 反レプトンであり、このためニュートリノがレプトン数1なのに対し、反ニュートリノはレプトン数-1である。
 それ以外のほとんどの特徴はニュートリノと同じで、電荷を持たず、スピンは1/2のフェルミ粒子で、パウリの排他原理が適用できる。
 ニュートリノと同様、3世代の次のものがある。

特徴

マヨラナ粒子仮説
 ニュートリノも反ニュートリノも中性の粒子であるため、実は同一の粒子の可能性もある。この場合はマヨラナ粒子であると言い、もし異なる粒子ならばディラック粒子であると言う。
 理論上はどちらの可能性もあるが、もしマヨラナ粒子ならニュートリノと反ニュートリノは同一の粒子であることを意味するので、ニュートリノを放出しない二重β崩壊が存在しうる。これが観測できればニュートリノがマヨラナ粒子である証拠となるため、現在、研究が進められている。

ニュートリノとは異なる可能性
 2020(令和2)年4月15日付の英科学誌ネイチャー(電子版)において、9年間の実験データから、ニュートリノと反ニュートリノの性質は異なる可能性が高いとする論文が発表された。
 この実験は、茨城県のJ-PARCから295km先にある岐阜県のスーパーカミオカンデに向けて発射し捉えるというもので、空間を伝わるうちに変化する性質を利用し、その違いを確認した。結果、性質が異なると予測されるケースに近く、実験の精度は99.7%としている。

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