アルコール発酵
読み:アルコールはっこう
驢ア酵のうち、アルコールを生成する反応のこと。いわゆる酒類の醸造において広く用いられている。
概要
グルコース1分子から、CO2とエタノールが各々2分子作られる反応である。
C6H12O6→2(C2H5OH)+2(CO2)+2ATP
アルコール発酵する微生物としては、酵母が代表である。酵母は、酸素の少ない嫌気条件において、アルコール発酵を行なう。
特徴
この代謝経路の基本的部分はグルコースから2分子のピルビン酸が生成される解糖系である。
グルコース + 2ADP + 2Pi + 2NAD+ → 2ピルビン酸 + 2ATP + 2NADH2+ + 2H2O (Piは無機燐酸)
次いで、ビルビン酸は酵母の持つ酵素「ピルビン酸デカルボキシラーゼ」に触媒されてカルボキシル基が取れ、結果としてアセトアルデヒドと二酸化炭素(CO2)となる。
次にアセトアルデヒドは、アルコールデヒドロゲナーゼ(アルコール脱水素酵素)によりNADH2+の水素がを付加され、エタノール(エチルアルコール)となる。
この反応においてはNADH2+が還元に用いられNAD+に酸化され、もって先の解糖で消費されたNAD+が再生される。
つまり解糖系のグリセルアルデヒド三燐酸が酸化される段階とアセトアルデヒドの還元の段階はNADを介して共役しており、全体として嫌気的条件で進行する。
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