IIb型超新星
読み:に-ビー-がたちょうしんせい
外語:Type IIb supernova

 II型超新星のスペクトルによる分類で、スペクトルに観測される水素の輝線が弱いもの。
目次

概要
 初期にはII型超新星らしく、弱いながらも水素の輝線が見られるが、やがて消失し、その後代わりに中性ヘリウムの輝線が見られる。
 中性ヘリウムの吸収線を特徴とするIb型に似ていることから、II型とIb型の中間に位置するとしてIIb型と命名されたものと思われる。

特徴

爆発
 IIn型超新星は水素外層を大量に残したまま爆発するのに対して、IIb型超新星は水素外層が僅かしか残っていない星の爆発である。ゆえに、水素の輝線は弱く、すぐに消失してしまう。
 更に、爆発後に中性ヘリウムの細い輝線が見られるのが特徴である。
 II型超新星は、爆発前に星の周囲に放たれた物質に、超新星爆発した恒星からの衝撃波がぶつかり、ゆっくりと膨張しながら発光していると考えられている。
 つまりその光がヘリウムということは、その周囲の物質がヘリウムに富んでいるということである。IIb型超新星は、超新星爆発前に恒星はヘリウム層を失っていたと考えられる。

主な超新星
 IIb型超新星は膨大な量が発見されているが、その中でも特に論文の中に見られるなど注目されることがあるものに、次のようなものがある。

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