5-MeO-DIPT
読み:ファイブ-メオ-ディプト
外語:5-MeO-DIPT
幻覚剤
。
覚醒剤
の一種と考えられるが、単なる覚醒剤ではなく
LSD
に近い幻覚剤でもある。かつて、
合法ドラッグ
(
脱法ドラッグ
)として使われていた。
目次
物質の情報
物質の特徴
薬効薬理
用法用量
規制
物質の情報
組成式: C
17
H
26
N
2
O
融点
: 181℃〜182℃
CAS番号
: 4021-34-5
化学名:
3-[2-(diisopropylamino)ethyl]-5-methoxyindoleや5-methoxy-N,N-diisopropyltryptamine
N,N-Diisopropyl-5-methoxy-tryptamine
常温常圧乾燥下では
白色
の粉末。味は苦い。
物質の特徴
これは1980(昭和55)年頃にアメリカで向精神薬の研究過程で合成されたとされるが、実際に医療目的で使われた形跡はないとされている。
俗称Foxy、フォクシー、Dipt、ごメオなど。
薬効薬理
依存性はない。
経口摂取で効果は4時間〜6時間程度である。
麻薬
であるサイロシンやサイロイビンと化学構造が類似しており、服用すると幻覚作用、興奮作用等の症状を来す。
トリプタミン系薬剤の一種で、脳内
セロトニン
の再吸収を抑制するセロトニン神経毒に分類される毒物である。これにより
セロトニン症候群
という「
病気
」を人為的に引き起こし、それを快楽として味わうことができる。
多幸感に満たされる、皮膚感覚が鋭敏になる、などの効果が見られるが、吐き気や震えなどの
副作用
がある。時々これを摂取して救急搬送される人もおり、死亡事故も多くあったらしい。
5-MeO-DIPTはドラッグの前躯体(
プロドラッグ
)と考えられる。5-MeO-DIPT自体は恐らく、このままでは
分子量
が大きいため
血液脳関門
を通過できない。これが肝臓で分解され、トリプタミンとなって血液脳関門を突破し、脳に影響を及ぼすと考えられる。トリプタミン自体の作用は短いが、肝臓で次々と作られるため長時間「キメて」いられるものと考えられる。
用法用量
口や
直腸
から接種する他、フリーベースをスニッフ、または喫煙で用いられることもあった。
一回分の標準使用量は10mgで、
末端価格
は500〜1000円程度であった。
規制
かつて、研究用試薬という建前でアダルトショップやインターネット通販で売られており、合法の娯楽用ドラッグ、媚薬(セックスドラッグ)として使われた。
しかし濫用が酷かったことから、2005(平成17)年政令第52号により麻薬に指定され、2005(平成17)年4月17日から麻薬として規制された。
現在では、使用はもちろん単純所持も違法となった。法規制理由は、乱用による保健衛生上の危害が懸念されるため、とされる。
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