オリゴ糖の一つ。二糖類。グルコース(葡萄糖)2分子が縮合したもの。略して「トレハ」。光学異性体(D体とL体)がある。
- 分子式: C12H22O11
- 分子量: 342.30
- 比重: (該当資料なし)
- 融点: 214℃〜216℃
- 沸点: (該当資料なし)
- CAS番号: 99-20-7
- ICSC番号: (登録なし)
D-トレハロース
- 外観: 白色の粉末状結晶
- 溶解性: 水によく溶ける
甘味は砂糖の50%程度で、まろやかな甘味がある。
虫歯の原因になりにくい。
天然ではエビやキノコ、海草など多くの動植物に含まれているほか、砂漠の生物のように、乾燥しても生きられる動植物がよく持っている。
細胞中の水分がトレハロースに置き換わることで、細胞中の水が無くなった時の細胞の損傷を防いでいる。
トレハロースは、加工食品の製造にも欠くことが出来ない。
トレハロースがなければ殆どのフリーズドライ製品は柔らかく戻らず、餅なども僅か数時間で硬くなってしまう。料理の味をまとめるのにも必要で、味に人気のある料理店は大抵、料理にトレハロースを入れている。
従って、もしトレハロースの供給が止まることがあれば、殆どの加工品が製造できなくなる。
日本のバイオ企業、株式会社林原商事は、トレハロースの量産で圧倒的シェアを持っていたが、倒産した。私的整理も試みられたが断念され、2011(平成23)年2月2日に会社更生法の適用申請に追い込まれたことから、供給不安の声が発生した。
林原はトレハロース独占で収入は充分だったが、抗がん剤研究、恐竜化石発掘、類人猿の研究センターなど、意味不明な事業拡大に伴う投資が経営を圧迫したとされる。
最終的には、株式会社林原に吸収合併、長瀬産業の100%子会社となって、無事に更生計画が集結、トレハロースの供給は維持されることとなった。
危険性
- 引火点: (該当資料なし)
- 発火点: (該当資料なし)
- 爆発限界: (該当資料なし)
有害性
- 刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: (該当資料なし)
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
- 急性毒性: (該当資料なし)
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: (該当資料なし)
- 生殖毒性: (該当資料なし)
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)
環境影響
- 分解性: (該当資料なし)
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
用語の所属
オリゴ糖
二糖類
糖
関連する用語
グルコース
葡萄糖