硼素のオキソ酸。オルト硼酸、あるいはボウル酸とも呼ばれる。無機酸の一つで、弱酸の一つ。水溶液は弱い酸性を示す。
- 組成式: H3BO3
- 分子量: 61.83
- 比重: 1.4 (水=1)
- 融点: 171℃(ICSC)
- 沸点: 300℃
- CAS番号: 10043-35-3
- ICSC番号: 0991
- 外観: 無色の結晶あるいは白色の粉末で、無臭
- 溶解性:
味は殆ど無味あるいは僅かな酸味がある。
構造はB(OH)3の形をしているが、水溶液が酸性を示すのは水酸基の水素が電離するためではなく、水中のOH−を配位結合してB(OH)4−になるためである。
100℃以上に加熱すると分解する。
殺菌剤や殺虫剤などとして、特に医薬品への用途が多い。
高濃度のものはゴキ○゛リ駆除剤としてよく知られている(例えばホウ酸ダンゴ)。2%以下の低濃度に希釈した水溶液は眼科用の滅菌剤として使われており、市販の点眼薬などにもよく使われている。
また、ウランの核分裂反応の制御にも使われている。
大量に服用等をすると死に致ることがある。乳幼児では尿細管壊死などを起こし、腎障害により乏尿、無尿を来し死亡した例がある。
危険性
- 引火点: (該当資料なし)
- 発火点: (該当資料なし)
- 爆発限界: (該当資料なし)
有害性
消化管、肝臓、腎臓に影響を与えることがある。
- 刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: 眼、皮膚、気道を刺激する
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
- 急性毒性: (該当資料なし)
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: (該当資料なし)
- 生殖毒性: 動物試験では人の生殖に毒性影響を及ぼす可能性を示唆
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)
- 規制値
- 一日許容摂取量(ADI): (該当資料なし)
- 暫定耐用一日摂取量(PTDI): (該当資料なし)
- 急性参照値(ARfD): (該当資料なし)
- 暴露許容濃度(TLV): 2mg/m3(TWA)、6mg/m3(STEL)
- 最大許容作業濃度(MAK): 設定されていない (DFG 2008)
環境影響
- 分解性: (該当資料なし)
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード用語の所属
酸
無機酸
関連する用語
硼素