マヨネーズ |
辞書:科学用語の基礎知識 化学物質・食品編 (NFOOD) |
読み:マヨネーズ |
外語:mayonnaise |
品詞:名詞 |
|
概要 |
材料 |
マヨネーズを作るために最低限必要なのは、次の三種類である。
市販品は、各社とも味を良くするため、この三種類の材料は厳選しているはずである。
材料の吟味や産地などは、各社のWebサイトなどで丁寧に説明しているはずである。
定義 |
日本農林規格(JAS)のドレッシング及びドレッシングタイプ調味料品質表示基準によると、次の通り定義される。
マヨネーズ
半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、調味料(アミノ酸等)、酸味料及び香辛料抽出物以外の原材料を使用していないものであって、原材料に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上のものをいう。
但し、この定義は時々変化することがある。
かつて、材料に蜂蜜が認められていなかったため、一部に熱烈な愛好者を持っている、蜂蜜を含む「松田のマヨネーズ」(株式会社ななくさの郷/埼玉県児玉郡神川町)がJAS法の品質表示基準違反に問われるという事件があった。危うくマヨネーズを名乗れなくなるところであったが、基準が見直され、現在は蜂蜜を含めても良いことになっている。その美味さはJAS法すら変えさせた、として伝説となっている。
一方、花王の「エコナ マヨネーズタイプ」は、今もマヨネーズではない。油脂配合量は約7割と基準を満たしてはいるが、その油脂の主成分が通常の食用植物油脂(一般のサラダ油、つまりトリアシルグリセロール)ではなく、ジアシルグリセロールであるため、マヨネーズを名乗ることが出来ていない。ゆえに「マヨネーズタイプ」を名乗っている。
また、カロリー半分などを謳い文句にする商品も、油脂の配合量が少ないため同様にJASではマヨネーズではなく、「マヨネーズタイプ」とされている。
特徴 |
用途 |
マヨネーズは様々な用途がある。
その他、餅にマヨ等、さまざまな用途がある。
種類 |
マヨネーズは、卵の使い方により、大きく二種類が存在する。
卵黄型は味が濃いものが多い。全卵型はあっさりしていて旨味が強いものが多い。
日本でも両者があり、次のようになっている。
日本ではキユーピーが主流を占めた。その後、味の素が参入するにあたり、キユーピーとは全く違う味を作ることとして、全卵型の製品となった。
材料の産地 |
味の素ピュアセレクトは、国産卵を全卵(卵黄も卵白も)使っていることを公言している。
一方、キユーピーは材料の産地を発表していない。卵黄は輸入ものであると、ここから読み取ることができる。
なお近年、支那から輸入された卵粉より有毒のメラミンが検出されるという事件が起きていることもあり、このように産地不詳の品は安くても避ける動きが目立っているようである。
科学的考察 |
マヨネーズは、材料の卵黄中に含まれるレシチンが乳化剤として機能しており、サラダ油・卵・酢が均一に乳化している。
またこのマヨネーズは、乳濁液(エマルション)であるとも言える。乳濁液とは、液体中に他の液体が分散したコロイド状態をいうが、マヨネーズの場合は水中に細かな油滴が分散している状態となっている。
卵未使用の製品 |
マヨネーズの風味の核となる素材が卵であるので、卵無しではマヨネーズとして成立しない。
しかし世には食べ物アレルギーとして卵アレルギーが存在するため、そのような人はマヨネーズを食べることができない。
そこでキユーピーは、「キユーピー エッグケア(卵不使用)」と称する卵を使用していないマヨネーズタイプ調味料を開発し、販売している。キユーピーは独自の技術でコクを再現としているが、原材料を見る限りでは、調味料(有機酸等)、粉末状植物性たん白、香辛料、酵母エキスパウダー、香辛料抽出物などでマヨネーズらしい風味を再現しているようである。
リンク |
通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Ver 7.04a (27-May-2022) Search System : Copyright © Mirai corporation Dictionary : Copyright © WDIC Creators club |