ラテンアルファベット
読み:ラテンアルファベット
外語:latin alphabet
アルファベット
の一種で、ラテン語を起源とするもの。
目次
概要
特徴
基本
拡張
アクセント
マクロン
ウムラウト/トレマ
ダブルアキュート
ダブルグレーヴ
セディーユ
カンマビロー
ブレーヴェ
キャロン/ハーチェク
チルダ
オゴネク
リングアバヴ
ドットアバヴ
ストローク/スラッシュ
ホーン
概要
ラテン語は大文字と小文字で各23字を用いた。
ヨーロッパを中心に広く普及し、植民地支配されたアフリカでもラテンアルファベットが主に使われている。
その他、
トルコ語
のように新たに正書法を制定する場合も、ラテンアルファベットが採用される例が多い。
日本語
の
ローマ字
や、支那語の〓音(ピンイン)のように、正書法ではないが副次的に利用可能なように定める書法でもよく用いられる。
特徴
基本
ラテンアルファベットは、大文字、小文字、各26字を基本的な文字とする。
元々は23字だったが、ここにJ、V、Wが加えられ、各26字となった。
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
M
N
O
P
Q
R
S
T
U
V
W
X
Y
Z
a
b
c
d
e
f
g
h
i
j
k
l
m
n
o
p
q
r
s
t
u
v
w
x
y
z
英語
では全ての字を使う。他の
言語
では、一部の字を捨て、後述する拡張文字を加えることが多い。
拡張
アルファベットに、記号を付与して拡張する例が多い。
アクセント
基本的には、低アクセント、鋭アクセント、曲折アクセントといったものを表わすのに使う。
例外としては、例えばハンガリー語ではグレーヴアクセントを長音符として、ルーマニア語ではサーカムフレックスアクセントを非円唇中舌狭母音の記号として用いている。
アキュートアクセント フランス語やスペイン語などで広く使われている。
A'、E'、I'、O'、U'、Y'
a'、e'、i'、o'、u'、y'
グレーヴアクセント フランス語やスペイン語、イタリア語などで広く使われている。
A`、E`、I`、O`、U`、Y`
a`、e`、i`、o`、u`、y`
サーカムフレックスアクセント
フランス語、ポルトガル語、ベトナム語などで広く使われている。
A^、E^、I^、O^、U^
a^、e^、i^、o^、u^
マクロン
基本的には長音記号として使われる。日本語でも
ローマ字
の長音で使われている。
A^、E^、I^、O^、U^
a^、e^、i^、o^、u^
このほか、ae、Yにマクロンを付けた文字がUnicodeに登録されている。
ウムラウト/トレマ
ウムラウトとトレマは由来が違うが、同形であり、Unicodeなどでは同一視されている。
ウムラウトは母音の前舌化を表わす記号で、ドイツ語、スウェーデン語、ハンガリー語、
トルコ語
などで使われている。支那語も同系統の言語で、ピンインで使われている。
トレマは同じ母音が連続する場合、どちらかに付加して発音を変えるための記号である。フランス語、スペイン語、ギリシャ語などで使われている。
A¨、E¨、I¨、O¨、U¨、Y¨
a¨、e¨、i¨、o¨、u¨、y¨
ダブルアキュート
ウムラウトと長音符を合わせた意味で使われている記号。
ハンガリー語で、次の文字が使われている。
O゙、U゙
o゙、u゙
ダブルグレーヴ
〓、〓、〓、〓、〓、〓
〓、〓、〓、〓、〓、〓
セディーユ
フランス語、トルコ語などで用いる、アルファベットの下に附する記号。
記号はカンマに似るが、元々はzの字が由来であるとされる。
C,、G,、K,、K,、L,、N,、R,、S,、T,
c,、g,、k,、k,、l,、n,、r,、s,、t,
このほかにも、D、E、Hにセディーユを付けた文字がUnicodeに登録されている。
カンマビロー
セディーユの変種で、下付カンマ。フォントによっては区別が付かないことがあるが、これはセディーユとは違い、明確にカンマだとされる。
ルーマニア語で、次の文字を使う。
S,、T,
s,、t,
ブレーヴェ
短音記号としてよく使われている記号。
〓、〓、〓、〓
〓、〓、〓、〓
トルコ語は〓/〓を使う。ルーマニア語やベトナム語は〓/〓を使う。
エスペラントでは〓/〓を使い、英語のW/w相当の音価を与えている。
このほかにも、E、Oにブレーヴェを付けた文字がUnicodeに登録されている。
キャロン/ハーチェク
スラブ諸語でよく使われている記号。基本は小さなvの字だが、d、L、lなどに附するときはアポストロフィーの形になる。
〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、S^、〓、〓
〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、〓、s^、〓、〓
チルダ
鼻音化の記号としてよく使われている記号。
A~、I~、O~、U~、N~
a~、i~、o~、u~、n~
スペイン語でN~/n~が使われている。
オゴネク
鼻音化の記号としてよく使われている記号。
A,、E,、〓、〓、〓
a,、e,、〓、〓、〓
ポーランド語などで使われている。
リングアバヴ
上付リング。元々は「オー」と発音させるため、文字の上にoを書いていたのが由来とされている。
A゚、U゚
a゚、u゚
このほかにも、W、Yにリングアバヴを付けた文字がUnicodeに登録されている。
ドットアバヴ
上付ドット。
B.、C.、D.、E.、F.、〓、I.、M.、P.、S.、T.、Z.
b.、c.、d.、e.、F.、〓、m.、p.、s.、t.、z.
このほかにも、A、O、H、N、R、W、X、Yなどにドットアバヴを付けた文字がUnicodeに登録されている。
ストローク/スラッシュ
O、L/
o、l/
ポーランド語でL//l/が使われている。デンマーク語など北ゲルマン語群の多くでO/oが使われている。
このほかにも、A、B、C、D、E、G、H、I、J、T、R、Y、Zにストロークを付けた文字がUnicodeに登録されている。
ホーン
ベトナム語で使用する記号。ベトナム語独自の音価を表わすために追加された。
〓、〓
〓、〓
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