JJY
読み:ジェイジェイワイ
外語:JJY
標準電波として
日本標準時
を放送している、日本の放送局の
コールサイン
。
目次
概要
特徴
信号の書式
種類
長波JJY
短波JJY
概要
基本的には1秒ごとに発信音があり、1分間かけて時刻情報を送る。この電波を使い、
電波時計
などを実現している。
電波送信所にはセシウム原子時計が設置されており、精密な時間計測が行なわれている。
電波を用いるため
無線局
の
コールサイン
があり、それが「JJY」であることから、プロジェクト自体もJJYと呼ばれている。何らかの略称というわけではない。
また、このJJYは情報通信研究機構の
登録商標
(T4355749)である。
特徴
信号の書式
1秒ごとに送信されるパルス幅で通信をする、
PWM
方式で2進数データを送信する。
0.5秒(0.6cBeat): 「1」
0.8秒(0.9cBeat): 「0」
0.2秒(0.2cBeat): 「P」(ポジションマーカー)または「M」(マーカー)
1分間に計60ビットを送信することができる。
含まれる情報は、分・時・通算日・年・曜日・うるう秒情報、である。
なお、毎時15分と45分は年以降の情報部分には、
モールス符号
によるコールサインと停波予告情報が含まれており、この時だけは時刻情報がデコードできない。
種類
現在、日本では
長波
を使う長波JJYのみが運用されており、
40kHz
と
60kHz
の二種類がある。
かつては
短波
を使った短波JJYもあったが、現在は運用が停止された。
長波JJY
東日本では、1999(平成11)年6月10日から福島県・大鷹鳥谷山の「おおたかどや山標準電波送信所」より送信されている
40kHz
の長波JJYが一般的に使われている。
西日本では、2001(平成13)年に九州の佐賀/福岡県境・羽金山の「はがね山標準電波送信所」より送信開始された
60kHz
の長波JJYが一般的に使われている(2001(平成13)年6月27日から試験送信開始、10月1日から本格運用開始)。
いずれも、次の仕様である。
コールサイン
: JJY
空中線電力
: 50kW(実効輻射電力10kW)
電波の型式
: A1B
運用時間: 常時
搬送波:
40kHz
または
60kHz
変調波: 1Hz(秒信号)
変調波の振幅: 最大100%、最小10% (コールサイン送信時を除く)
送信する標準時は日本標準時のみで、基本的にはタイムゾーンを考慮していない。
しかし2011(平成23)年3月11日14:46(@281)に発生した最大
震度7
(マグニチュード9.0)の
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震
に伴う福島原電周辺に対する避難命令に伴って、
40kHz
は2011(平成23)年3月12日19:46(@490)に停波されて以降、断続的に暫定な送信が実施されている。
短波JJY
かつて、5・8・10MHzの短波周波数を利用する短波JJYが存在した。
当時の総務省通信総合研究所が
茨城県
猿島郡三和町(現、古河市)のNTT名崎無線送信所から送信、テレビやラジオの放送局や天文観測など様々な場面で利用されていた。
しかしこの短波帯のJJYは外国電波との混信などの問題があったため、2001(平成13)年3月31日12:00(@166)で停止された。
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