CRLF
読み:スィーアーエルエフ
外語:CRLF: Carriage Return/Line Feed
改行コードの一つで、改行を表わす制御コードシーケンスの一種。間にスラッシュ等を挿み「CR/LF」「CR-LF」「CR+LF」などとも書かれる。
CR(0/13)に続き、LF(0/10)を送る2バイトシーケンスである。
概要
最近では殆どなくなったが、ラインプリンターで改行を表わすのに広く用いられた。
CP/M、MSX-DOS、MS-DOS、Microsoft WindowsなどのOSでは、改行にCRLFを用いる。
RFC 2822準拠の電子メール文書形式、IRCプロトコルのメッセージ形式、その他多くのプロトコルでも、改行にCRLFを用いる。
起源
大昔
なぜ、CR単体やLF単体でなく、CRLFの組を使うのかという理由は、昔々の「テレタイプ」と呼ばれる通信機(電動式タイプライター)の時代にまでさかのぼる。
この装置では、プラテンロールを1行分進めるラインフィード(LF)という制御コードと、印字ヘッドを一番左に戻すキャリッジリターン(CR)という制御コードが別々に存在した。つまり、1行進め、左端に戻すには、CRとLFの両方が必要だったわけである。
これは、そもそも「タイプライター」という装置が、1行進める作業と左に戻す作業が別々に存在したことから、この概念を引き継いだためと考えられる。
経緯
テレタイプは初期の電子計算機に繋げられ、端末として使われた。これが、現在の改行コードの元になったのである。
CP/Mや、MS-DOS、そして現在のWindowsも、これを律義に引き継ぎ、この二組を改行コードとしてそのまま使っている。
一方、UNIXでは\nつまりニューライン(ラインフィード)LFだけになり、Mac OSではキャリッジリターンCRだけを改行コードとして採用したのである。なお、Mac OSもMac OS Xからは内部がUNIXとなり、改行コードもLFが使用されるようになった。
現在
UNIXがLFを採用していながらも、現在も通信プロトコルの多くでCRLFが改行コードの標準である。
これは、テレタイプ→ダム端末→TELNETやrlogin、といった流れで、仕様が引き継がれたためである。
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