ATARI仕様 |
辞書:通信用語の基礎知識 通信技術接続編 (CTIF) |
読み:アタリしよう |
品詞:名詞 |
かつてATARIで採用されていた、ゲームパッドコネクターの仕様。様々な機種で採用され普及した。
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概要 |
シンプルなD-subの9ピンコネクターである。
日本でも、PC-6001/PC-8801などNECのパソコンや、MSXシリーズなどで採用され、広く普及した。
しかし、本物のATARIは7番ピンに+5Vが割り当てられているなど、日本で普及したものとはピン端子の役割が微妙に違っており互換性がなく、誤って使用すると故障する。また日本国内でも、若干の仕様差が存在した。
特徴 |
普及 |
日本国内ではMSX用として販売されたものが普及した。
仕様自体は非常にシンプルで、上下左右とABボタンに対応しており、GND端子との間に単純にスイッチを配線しただけのものである。
一時期は非常に普及していたが今となってはかなりの年代物となる。現在のパーソナルコンピューターではUSBが普及したため使われず、ゲーム専用機でも独自仕様が好まれたため使われず、このため既に新製品はなく普通の店では扱われていない。
ATARI仕様 |
オリジナルのAtari Joystickでの仕様は次の通りである。
MSX仕様(日本での標準) |
端子は9ピン2段である。本体側がオス、ケーブル側がメスとなっている。
MSX仕様では、ピン端子の役割は次の通りである。本体側(オス側)正面から見た際の左上が1ピンで、上段が1から5ピン、下段が6から9ピンである。in/outは、本体側から見たもの。
旧セガ仕様 |
SG1000やSC-3000からメガドライブまで、古いセガのゲーム専用機もATARI仕様だった。
但し、SC-3000のものと、メガドライブのものとでは仕様が異なり、またいずれも日本で普及したものと配線が異なる。以下はSC-3000頃の仕様で、in/outは、本体側から見たもの。
旧セガ仕様の7番ピンは無視し、他のピンを入れ換えるケーブルを用意すれば、日本のATARI仕様の製品と相互利用が可能である。
補足 |
PSG |
MSXが採用していた音源ICであるPSG・AY-3-8910は、音源以外に汎用入出力ポートが備えられていた。MSXは、このポートをジョイスティック端子として利用していた。
MSXのジョイスティックポートは、電気仕様的にはATARI社のものと互換性があったが、さらに拡張されており、パドル、タッチパネル、ライトペン、マウス、トラックボールなど様々なものが接続可能になっていた。そもそも、低コスト指向のMSXではRS-232Cを搭載していない機種が多い中、ジョイスティックポートは殆どの機種にあったので、このコネクターの有効活用が考えられたようである。
マウスの仕様はMSX2から決定した。MSX BASICからも利用できる。
MSXマウス |
MSX用に販売されていたのがMSXマウスである。この仕様は他の機種でも採用され、FM TOWNSなどでも採用されていた。
基本的には1番から4番のピンを4ビット(ニブル)のデータ信号線、8番ピンをストローブ信号線として使用する。マウスのボタンはジョイスティックと同じく6・7番ピンである。移動距離の情報はX軸とY軸があり、各8ビット(signed char)である。したがって、4ビット×4回データ転送をしている。
同時期に普及していたPC-9801用のバスマウスとも、その後普及したPS/2マウス(シリアルマウス)とも非互換だが、PICなどを使ったコンバーターを作る者もいる。構造が単純だったPC-9801用マウスと違いインテリジェントな機構を持っていたMSX用マウスは若干高価だったこともあり、MSXではあまりマウスが普及しなかった。
TOWNSパッド |
FM TOWNSのパッドはMSX互換である。
基本的な仕様は同じだが、SELECTボタン、RUNボタンがあり、ファミコンのジョイパッド相当の機能を持っていた。
ただしこのボタンの情報を伝えるだけの信号線がないので、実際には内部的に十字キーの同時押しで実現されており、RUNは方向ボタンの左右、SELECTは上下を同時に押した信号として伝達された。
リンク |
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