8b/10b
読み:はちビーじゅうビー
外語:8b/10b
8ビットの情報を、10ビットのシンボル(伝送キャラクター)で表現するデータ伝送符号化のアルゴリズム。これにより一定以上0が連続しないようにしている。
概要
まず、8ビットの値HGFEDCBAを上3ビット(HGF)と下5ビット(EDCBA)に分ける。
HGFに対して3b/4b変換、EDCBAに対して5b/6b変換し、それぞれで得られた4ビット(fghj)、6ビット(abcdei)を繋げて10ビットとする。
計2ビット増えるためオーバーヘッド20%(10ビット中有効データ8ビット)となるが、同じビットの連続が3ビット以下となるため、信号周波数の広がりが抑制され、安定性が向上する。
特徴
変換
データとシンボルには法則は一切なく、完全にテーブル変換となる。
8b/10bでは、出力されるシンボルには+/-の二種類があるため、256×2で、計512種類のシンボルが存在することになる。
この+/-はランニング・ディスパリティ(RD)と呼ばれ、直前が+なら次は-を、直前が-なら次は+を、というように交互に送信することで、'0'の数の抑制を行なう。
但し例外もあり、符号の'0'と'1'の数が同じ場合は反転パターンを持たず、この場合はRDの極性は同じまま維持される。
利点
3b/4bと5b/6bを合わせた結果、同じビットが5個以下に収まるため、DC成分(0の連続)が抑制されるため、ACカップリング(AC結合)することが容易である。
また急激な変化も少ないように設計されており(無いわけでは無いが)、出力が高周波化しにくい。
特許
この技術はIBMによって考案され、特許が取得された。
現在は既に特許が切れていることから、シリアルインターフェイスの多くで採用されている。
改良
8ビットを10ビットに変換するためオーバーヘッドが20%となる。つまり、実際に送信されるデータの80%が有効なデータとなる。
5Gbpsの速度があるとされるUSB 3.0の場合、実効速度は4Gbpsである。
オーバーヘッドを減らすため、単位データ長を増やして、64b/66b、64b/67b、128b/130bといった符号化を用いているインターフェイスも存在する。
採用例
次のような高速通信で多く用いられている。
再検索