ユニークローカルユニキャストアドレス
読み:ユニークローカルユニキャストアドレス
外語:Unique Local Unicast Addresses
IPv6アドレスの一つで、IPv6で使われるローカルアドレスのユニキャストアドレスのこと。
概要
IPv4における、プライベートIPアドレス(192.168.0.0/16のようなもの)に相当する。
インターネットに接続されていないネットワーク内で自由に利用できるIPv6アドレスとして、かつてのサイトローカルユニキャストアドレスを置き換える形で定義された。
2003(平成15)年末から議論が始まり、2005(平成17)年10月にRFC 4193がStandards Track(標準化過程)で発行された。
特徴
範囲
次の範囲が定義されている。
具体的には、次の範囲である。
- 開始: fc00:0000:0000:0000:0000:0000:0000:0000
- 終了: fdff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff
約2澗6600溝個分の領域があり、IPv6全アドレス空間のうち、1/128を占めるアドレス空間である。
ただし、そのうちの半分は現在未使用である。
構造
RFC 4193で規定されて以来、仕様は変わっていない。
- 7ビット: プリフィックス (1111110)
- 1ビット: L (1=局所的な割り当て、0は現在未定義)
- 40ビット: グローバルID (乱数)
- 16ビット: サブネットID
- 64ビット: インターフェイスID
プリフィックスは2進数で1111110であり、従ってこのアドレスはfc00::/7となる。
グローバルID
かつてのサイトローカルユニキャストアドレスは、サブネットIDとインターフェイスIDのみがアドレスに含まれていたが、スコープ(サイト境界)の定義があいまいになることと、サイトの併合時に重複が発生することが問題視された。
特に後者はNATを助長することとなり、NATを毛嫌いするIPv6開発メンバーから嫌われたことから、その代替として作られたのがユニークローカルユニキャストアドレスだった。
アドレスに40ビットのグローバルIDという乱数を含むため、完全ではないが一意性が高い。重複の問題も、避けやすくなる。
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