Microsoft Windows 3.0
読み:マイクロソフト-ウィンドウズ-さんてんゼロ
外語:Microsoft Windows 3.0
1990(平成2)年に登場した
Microsoft Windows
で、世の多くのパソコンユーザーに対し、Windowsの存在を知らしめた最初のバージョン。
目次
概要
GUI
バージョン
特徴
プロテクトモード対応
80286対応
UAE
アンチ
概要
GUI
Windows 3.0自体は
オペレーティングシステム
ではない。
Windows 3.0は
MS-DOS
から起動する
GUI
環境を提供する
アプリケーション
という位置づけである。
また、OSレベルではネットワークに対応していない。
バージョン
Windows 3.0には、初期版と、AおよびBの改良版がある。後継は3.1である。
Windows 3.0
Windows 3.0 (無印)
Windows 3.0A
Windows 3.0B
Windows 3.1
特徴
プロテクトモード対応
Windows 3.0最大の特徴は、
プロテクトモード
に対応したことである。
80286のプロテクトモードに対応した動作モードが
スタンダードモード
、i386のプロテクトモードに対応した動作モードが
386エンハンスドモード
である。
また互換性のために従来の
Windows 2.0
と同様に
コンベンショナルメモリー
(640Kiバイト)のみを使用する
リアルモード
が残された。
3つの動作モードは、起動時に自由に選択可能である。
80286対応
Windows 3.0は、
i386
だけでなく
80286
もサポートした。
Windows 2.0までは、8086を主たる対象としていたため、640Kiバイトを超えるメモリーは
ハードウェアEMS
を用いる以外になかった。この動作モードを、リアルモードという。
80286以降ではプロテクトモードが採用されたため、Windows 3.0ではこの機能に対応した。
80286のプロテクトモードを使うにあたり、i386を前提とした従来の
VCPI
では対応できなかったために、非互換の新規格
DPMI
を登場させることとなった。
UAE
Windows 2.0と比較し、システムの安定性能などは大幅に向上したとはいえ、なお「回復不可能なアプリケーションエラー」、英語名は「Unrecoverable Application Error」、略称「UAE」が多発するという弱点があった。
しかも、このUAEというネーミングから、当時UAEではWindowsが使用禁止になったという逸話もある(UAE=the United Arab Emirates:アラブ首長国連邦)。
アンチ
当時は80286マシンが主流でありマシンパワーが絶対的に不足していて、Windows自体とても動作が遅かった。
加えて、
SVGA
以上の高解像度に対応していない、画面が格好悪い等の理由でマニア系パワーユーザーには受け入れてもらえず、この頃からWindows嫌い派が大発生しだした。
後継のWindows 3.1の頃になるとマシンパワーにも向上が見られ、日本でもWindowsが広く使われるようになった。このため、Windows 3.0は登場が早すぎた、という説もある。
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