Metaキー
読み:メタ-キー
外語:Meta key

 ファンクションキーの一つ。UNIXを使うことを前提に設計された電子計算機キーボードに存在することがある修飾キー
目次

概要
 由来は、Space-cadet keyboardと呼ばれる、MITのSymbolics社製Lispマシン用として設計されたキーボードに付いていた、8つもあった装飾キーの一つで、これらの装飾キーを組み合わせることで数千種類の文字の入力を可能としていた。
 中でもMetaキーのMetaとは、ASCIIの7ビットの範囲を越える文字、つまり8ビットで最上位ビットが1になる文字のことで、このような文字の文字の入力に使われていた。
 その後作られたPC/AT互換機など一般的なパーソナルコンピューターのキーボードには継承されず、存在しない。ただしIBM PCで採用されたAltキーはMetaキーの影響を受けたキーとされており、UNIXから移植されたアプリケーションを使う場合やPC/AT互換機でPC UNIXを動かす場合はAltキーで代用することが多い。

特徴

機能
 例えば、「A」キーを押せば、Aの文字コード(0x41=0b01000001)を生成する。
 MetaキーはMSBを1にしたコードを生成するため、Meta+Aは0xC1=0b11000001を生成する。
 つまりMeta+Aは12/1(0xc1)を表わすことになり、ISO-8859-1(Latin1)であれば「A'」が入力される。同様にMeta+iなら13/9(0xe9)で「e'」が入力される。
 幾つかのターミナルソフトでは、このMetaキーを併用することでASCIIにない文字も入力可能としている。しかしEmacsではMetaキーを他の目的に使用している。

キーの組み合わせ
 しばしばEmacsでは、このキーをShiftキーCtrlキーのような使い方で、修飾キーとして用いている。例えばMetaを押しながらVキーを押す、といったように用いる。
 Emacsの標準キーバインドでは、MetaキーはCtrlキーに近い動作を、ちょうど逆方向で実行するような操作で割り当てられている。
 PC/AT互換機のキーボードにはMetaキーがないので、このようなキーボードではAlt+A、またはEscキーを押して離してA、で代用している。

Emacsの変態性
 しかしEmacsは、これだけでは終わらない。何たる事か、更にCtrlキーの修飾を付けることもある。
 つまり、Ctrl+Meta+A、といったキー操作が存在する。このため数多くの制御が可能となったが、全く人間工学的ではないゆえ、同時にEmacsは「指がつるエディター」とも呼ばれるようになった。

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