Google 日本語入力
読み:グーグルにほんごにゅうりょく
Googleの日本語入力システム製品。
概要
現存する唯一の実用的な製品であるATOKにとって、最大の脅威でありライバルとなる製品。
当初は、実用性は不明だが、驚異の語彙力(良い意味でも悪い意味でも)が注目された。検索サイトGoogleの成果を元に語彙力を実現させているとされ、このため固有名詞やスラングに異常に強いという特徴を持っている。このためか時々、常識ではあり得ないおかしな変換をすることがある。
当初はATOKなどと違い機能が乏しく、ローマ字変換規則の設定が無い、漢字の意味が表示されないなどの制約があり「タダ」なら使ってみようという人向けの製品だったが、徐々に多機能化し実用性も増し、利用者も増えている。
「Google 日本語入力」の日本語辞書は、ATOKが実施している思想を反映した検閲をしていないため語彙力は圧倒的である。このままだとATOKのシェアの多くが「Google 日本語入力」に奪われる可能性がある。
特徴
由来
当初はベータ版として公開され、約1年間のベータテストを経た末の2010(平成22)年12月16日、晴れて正式版v1.0.556.0となった。
Google 日本語入力は、当初はWindows用のみだったが、現在は次の環境用のバージョンが存在する。
- Microsoft Windows (XP SP2以降)
- Mac OS X (Mac OS X v10.6 Intel版以降)
- Google Chrome OS
- Android (Android 2.1以降)
この他、Linuxで動作するBSDライセンスのオープンソース版がMozc(モズク)である。当初はUbuntu 9.10以降用として登場したが、後にGoogle Chrome OS用も登場した。
最初のバージョンではローマ字カスタマイズ機能などがなかったが、後から対応した。これにより、AZIKなどもATOK並には実現可能になった。
沿革
バージョンと公開日は原則としてWindows用。
- 2009(平成21)年12月3日: 0.8.186.0 ‐ 初版
- 2009(平成21)年12月15日: 0.8.186.2 ‐ 64ビットWindowsでの動作改善
- 2010(平成22)年1月29日: 0.9.248.0 ‐ カタカナ、英語、郵便番号→住所変換に対応
- 2010(平成22)年2月17日: 0.10.264.100 ‐ ローマ字変換規則の設定に対応
- 2010(平成22)年3月19日: 0.10.288.0 ‐ 学習機能の改良
- 2010(平成22)年6月28日: 0.11.382.0 ‐ 入力補助機能などを強化
- 2010(平成22)年11月17日: 0.13.521.0 ‐ スペルチェック機能を搭載
- 2010(平成22)年12月3日: 0.14.541.0 ‐ 計算機能を搭載
- 2010(平成22)年12月16日: 1.0.556.0 ‐ 初の正式版
- 2011(平成23)年2月28日: 1.1.626.10x ‐ リアルタイム変換機能
- 2011(平成23)年7月21日: 1.1.770.x ‐ 再変換、確定取り消し機能対応
- 2011(平成23)年9月30日: 1.2.825.x ‐ 用例辞書対応
- 2012(平成24)年2月13日: 1.3.974.0 ‐ プレゼンテーションモード対応
- 2012(平成24)年4月16日: 1.4.1031.0 ‐コマンド機能搭載
- 2012(平成24)年6月22日: 1.5.1109.x ‐ もしかして機能追加
- 2012(平成24)年11月5日: 1.6.1221.0
- 2012(平成24)年12月4日: 1.7.1277.0 ‐ Unicode 6.0.0対応、Windows版APIをIMM32からTSFに変更
- 2013(平成25)年1月11日: 1.8.1294.0
- 2013(平成25)年3月7日: 1.9.1362.3 ‐ Android版は、入力補助の外部アプリ「マッシュルーム」対応
- 2013(平成25)年5月28日: 1.10.1380.x
- 2013(平成25)年8月16日: 1.11.1515.0
- 2013(平成25)年11月15日: 1.12.1590.0 ‐ ローマ字入力モードで英単語などを「もしかして」と表示する機能
- 2014(平成26)年1月6日: 1.13.1641.0
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