細胞内小器官
読み:さいぼうない-しょうきかん
外語:organelle

 細胞内に存在し、独特の機能を持った小器官。オルガネラ。
目次

概要
 真核生物細胞には、ミトコンドリア葉緑体、小胞体、ゴルジ体、リボソームなど、独特の機能を持った構造が存在する。これを細胞内小器官(オルガネラ)という。
 更に特徴は、これらの小器官は、細胞DNAとは別の独自のDNAやRNAを持っているか、または独自のRNAから形作られており、細胞内で自律的に増殖することができる。

特徴

小器官の種類
 動物や植物などの細胞では、次のような小器官が確認されている。

由来
 これら小器官の由来は複雑で、必ずしも解明されてはいない。
 葉緑体はシアノバクテリア、ミトコンドリアはプロテオバクテリア(好気性細菌の一種)という原核生物だった。従って、独自の遺伝子(DNA)を持ち分裂していた生物だった。
 約20億年前、ある真核生物がプロテオバクテリアを取り込んだ。この時、共生相手を取り込んだ生物を宿主(しゅくしゅ)という。
 宿主の細胞の中でプロテオバクテリアはミトコンドリアへと変化し、宿主は菌類や動物へと進化した。また、約10億年前、このプロテオバクテリアを取り込んだ細胞が藍藻(シアノバクテリア)も取り込み、シアノバクテリアが葉緑体へと変化して、この宿主は藻類や植物へと進化を遂げた。
 このように、細胞内小器官は細胞内共生に由来すると考えられているが、リボソームのように細胞が成立するよりも前から存在していたと思われるものもある。

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