宇宙の年齢
読み:うちゅうのねんれい

 ビッグバンから今日までの経過時間。
目次

概要
 様々な観測により、宇宙の年齢は約138億年であることが分かっている。
 欧州宇宙機関(ESA)の宇宙背景放射観測衛星プランクの観測などによると、宇宙の年齢は137.99±0.21億年とされている。
 かつては約137億年とされていたが、それより1億年程度古くから宇宙はあることが分かっており、実際に137億代だったとしても137億代後半であることはほぼ確実である。

特徴

WMAP
 アメリカNASAが2001(平成13)年6月に打ち上げたマイクロ波非等方性探査衛星WMAPの観測によると、宇宙年齢は誤差1%以下で137億歳であり、今後も加速度的に膨張を続ける、ということが明らかとなった(NAOJ621)。
 また別の計算で、3次元宇宙地図を作る国際プロジェクトスローン・デジタル・スカイ・サーベイ(Sloan Digital Sky Survey)が銀河約20万個の分布構造を分析し、2003(平成15)年10月30日までに算出した宇宙年齢は約141億歳であった。

ハッブル定数
 ハッブル定数は宇宙の膨張速度に対応し、観測と照らし合わせると宇宙の年齢も定義できる。
 ハッブル宇宙望遠鏡の観測で、1995(平成7)年にハッブル定数は80だと発表された。この数値から計算される宇宙年齢は100億歳程度であった。しかし、球状星団の観測で、星団を構成する星の年齢は140億歳以上だろうと考えられていたため、この結果は矛盾していた。
 その後のハッブル宇宙望遠鏡の観測でハッブル定数は71km/s(61.3km/cBeat)/Mpc(誤差5%)と求められ、宇宙の年齢は約137億歳となった。

プランク
 欧州宇宙機関(ESA)の宇宙背景放射観測衛星プランクの観測では、スペクトルと偏光データから導かれる宇宙年齢を138.13±0.38億年とした。
 これに様々なパラメーターを組み合わせた推定宇宙年齢として、137.99±0.21億年との結論を出している。

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