トルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ限界
読み:トルマン-オッペンハイマー-ヴォルコフげんかい
外語:Tolman-Oppenheimer-Volkoff limit

 中性子星の質量の理論的上限値。
目次

概要
 観測事例なども合わせると、推定される中性子星の質量の上限は太陽質量の1.5倍〜3.0倍の範囲内である。
 白色矮星におけるチャンドラセカール限界に相当する指標である。

特徴

中性子星の上限
 超新星爆発の過程で形成される核の質量がこの上限に収まれば、その核は中性子星となる。
 しかしその質量を超えた場合、重力収縮が止まらず、もって中性子の縮退圧が重力に吸収されブラックホールになると考えられている。そうならない質量の上限がトルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ限界である。

超えた場合
 観測事例なども合わせると、実際の中性子星の質量の上限は太陽質量の2.5倍程度ではないかと考えられている。
 一方、観測されている最小のブラックホールは太陽質量の3倍程度であり、この中間の質量が生じた場合どうなるのかは分かっていない。一説ではクォーク星になるとされている。

再検索