カレー
読み:カレー
外語:curry
インド
で作られた、様々な
香辛料
を配合して作られる香辛料。および、この香辛料を用いて作られた料理。カリー。
目次
概要
特徴
カレー粉
カレールウ
カレーライスは飲み物
世界のカレー
インドカレー
スリランカカレー
タイカレー
ベトナムカレー
ミャンマーカレー
インドネシアカレー
マレーシアカレー
シンガポールカレー
概要
カレーはインド原産であるが、しかし
インド料理
には、カレーないしカリーという料理は存在せず、インドの公用語の中にも、カレーないしカリーという言葉は存在しない。
curryは
英語
であるが、かつてインドはイギリスに占領されており、この時に英語としてのcurryという語が作られた。しかしこの語源については諸説あり定かではない。
但し、インド内外の外国人向けインド料理店では、カレーという語を用いて案内している。
特徴
カレー粉
インドでは、香辛料を粉状に混ぜ合わせたものを使うが、これはヒンディー語でマサーラー(〓〓〓〓〓、mas〓l〓)という。更に、このマサーラーにも様々なものがある。
このマサーラーを参考に作られイギリスで発展した香辛料が、カレー粉である。
カレールウ
カレー粉に小麦粉とスープをまぜ、サラダ油など食用油脂で炒めて
水分
を飛ばし固めたもの。
日本で一般的なカレーライスに掛けるとろみのあるカレーは、このカレールウ(カレールー)で作られる。
カレーライスは飲み物
日本のタレントであり、デブタレの先駆けともされるウガンダ・トラは生前、「カレーライスは飲み物」と主張し、カレーライスを飲むかのようにスピーディーに食し、一世を風靡した。
一般人は「カレーライス」はさすがに飲めないので「カレーは飲み物」と解釈し、これが広く広まることになったが、ウガンダ・トラはスープカレーのようなものを飲み物と言ったわけでは無い。普通のカレーライスが、彼にとっては飲み物だったのである。
世界のカレー
インドカレー
インド料理
やネパール料理には、様々なカレー料理が存在する。
様々な香辛料で肉や野菜などを煮て作る煮込み料理が多い。これをおかずとし、北インドではチャパティーやナーンなどのパン、南インドでは米を主食としている。
香辛料は南北で差があり、北インドやネパールで一般的なものは、クローブ・
ナツメグ
・
シナモン
・クミン・カルダモン・
コリアンダー(パクチー)
などを配合して作る、
ガラムマサーラー
である。
南インドでは、カラシナ(芥子菜)の種子(マスタードシード)や大葉月橘の葉(いわゆるカレーリーフ)などが使われる。
インド・ネパール料理では様々な香辛料が用いられる。外国人には全部同じものにしか見えないが、インドにおいてはそれぞれ別の料理として、別の名が付けられている。
スリランカカレー
インドの南に位置する島国、スリランカ。スリランカでカレーとは煮込み料理のことを指すが、香辛料をふんだんに用いた、英語でCurryと呼べるカレーもある。
俗にスープカレーと呼ばれるサラサラしたカレーであることが特徴となっている。海洋国なので具材は魚介類が多く使われ、また
赤道
に近い
熱帯
の国なのでココヤシなどが多くあることから、ココナッツミルクなどで甘く味付けされることも多い。
日本でも、インド・ネパール料理店は多数あるが、スリランカカレーを食べられる店は少ない。
タイカレー
タイ料理は、インド料理とは別に発展した料理である。
タイ料理のうちタイの宮廷料理には、ゲーン(〓〓〓、kaeng)という複数の香辛料を用いたスープ料理があり、カレーに似ていることから、タイカレーと呼ばれている。
肉は
鶏肉
をメインに、香辛料や野菜、ハーブ類(こぶみかんの葉など)を水やココナッツミルクで煮込み、ナンプラー(
魚醤
)で風味を付けて作られるスープカレーである。マンゴーなどを入れるものもある。
香辛料の辛さの中に、ココナッツミルクの甘味のある独特の風味が特徴となる。
ベトナムカレー
ベトナム料理のカレーは、カレー粉に香辛料やハーブを混ぜ、タイカレーのようにココナッツミルクを混ぜて煮込み、ナンプラー(
魚醤
)で風味を付けて作られる。
米飯に掛けるほか、麺に掛けたり、フランスパンを浸けて食べたりする。
ミャンマーカレー
ビルマ料理(ミャンマー料理)の煮込み料理などおかず全般をヒン(〓〓〓〓、hin)というが、これが便宜上、海外ではミャンマーカレーなどと呼ばれている。
インドほど香辛料を用いないため、それほど辛くないのが特徴である。
インドネシアカレー
インドネシアには数百の民族と方言があり、それぞれの民族料理がある。しかしインドネシア料理にカレーは存在しない。
ジャワカレーで有名なジャワはインドネシアのジャワ島であるが、ジャワ島にジャワカレーというインドネシア料理は存在しない。
牛肉を香辛料やココナッツミルクで煮込んだ「ルンダン」(rendang)や、ヤギのスープ「グレ・カンビン」(Gulai kambing)などが、いわゆるカレー料理と解されている。
マレーシアカレー
インドネシアのrendangをレンダンと呼び、食べられている。
また、南インドに起源を持つインド系マレーシア人により、インドと同様のカレー料理が作られ、食べられている。
カレーリーフを使うことは南インド的であり、ココナッツミルクを使うのは地域的なものだろうが、タイカレーに近い。
シンガポールカレー
マレーシアの南端にあるのがシンガポールである。
ここも、南インドに起源を持つインド系シンガポール人によりカレー料理が作られ、食べられている。
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