イータ・カリーナ
読み:イータ-カリーナ
外語:Eta Carinae

 りゅうこつ座の恒星で、大質量星同士の連星である。うち主星は高光度青色変光星(LBV)である。りゅうこつ座のη星(ηCar)。
目次

情報

基本情報

物理的情報

観測情報

主なカタログ番号

特徴

主星A
 主星Aは、太陽系近傍では最も質量が大きな恒星と考えられている。
 ただ非常に高密度の恒星風の存在があり、表面の観測ならびに定義が困難である。このため観測値にも大きな幅が存在するが、そこで半径60RSUNとした核を仮定し、表面とみなしている。
 主星Aは高光度青色変光星(LBV)だが、あまりにも明るいことから、内部からのの放射圧が重力を超えてしまう限界「エディントン限界」を超える寸前であると考えられる。このためいずれ重力で恒星の膨張輻射圧を支えられなくなり、超新星または極超新星となり、恒星ブラックホールになると考えられている。

爆発増光
 今のところ終焉を迎える超新星爆発は起こっていないが、同程度の規模の光を放つ爆発現象(疑似的超新星)が数度観測されている。
 18世紀に増光が観測され、19世紀前半に爆発増光し、1843(天保14)年に実視等級-0.8等になった時は、カノープスを抜いて全天でシリウスに次ぐ明るさとなった。
 20世紀後半には8等級程度にまで大きく減光し肉眼で見えなくなった後、21世紀に入ってからは6等級程度に明るさを戻している。

ホムンクルス星雲(人形星雲)
 イータ・カリーナを取り巻く双極性星雲で、輝線星雲反射星雲を含む。
 これは1843(天保14)年の爆発に端を発し、過去の爆発現象により放出された物質が星雲となって拡大している。

散光星雲
 ホムンクルス星雲を含むこの恒星は、イータ・カリーナ星雲(NGC 3372)と呼ばれる散光星雲の中にある。
 イータ・カリーナは、イータ・カリーナ星雲(NGC 3372)の中にあるトランプラー16(Trumpler 16)という散開星団に属している。

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