高光度天体
読み:こうきどてんたい
外語:luminous stars
明るく光る天体(恒星)のこと。
概要
ここでいう明るいとは、地球から明るく見えるという意味ではなく、その天体自体が他より多くの光を発しているという意である。
天体により放つ光の量には差があり、高光度天体とはそのうち発光量の多い天体である。
天体の実際の明るさを示す指標として、太陽光度LSUNが使われる。
特徴
観測
「実際の明るさ」を求めるためには、恒星の大きさ・距離・地球からの観測輝度を正確に求める必要があり、これらは非常に難しいことが多い。これは絶対等級を求めるのと同様である。
このため、一般論として太陽のn倍明るい、とされていても、かなりの幅の誤差を含んでいる可能性が高いことには注意が必要である。
またこのことから、実際に高光度天体であると確認できる観測範囲も限られていて、概ね次の星雲内にある恒星のみ確認ができている。
主な天体
これを著している現在、太陽高度の100万倍を超えるとされる恒星は100以上発見されている。
その全てを網羅することは難しいが、少なくとも400万倍を超えているとされる天体は、不確定なものも含め、次のようなものが存在する。
- R136a1 (大マゼラン雲) 8 710 000 LSUN
- M33-013406.63 (さんかく座銀河) 6 400 000〜10 280 000 LSUN (距離が未確定のための誤差)
- NGC 2363-V1 (NGC 2363) 5 623 000 LSUN
- R136c (大マゼラン雲) 5 623 000 LSUN
- イータ・カリーナ (イータ・カリーナ星雲) 5 000 000 LSUN
- BAT99-98 (大マゼラン雲 AB12) 5 623 000 LSUN
- G0.238-0.071 (※所属銀河不明) 5 000 000 LSUN
- HD 38282 (マゼラン雲 R144) 4 500 000 LSUN
- R136a2 (マゼラン雲) 4 266 000 LSUN
- V4998 Sagittarii(銀河系 五つ子星団)4 000 000 LSUN
それ以外で名前が良く知られた天体に次のようなものがある。
- LBV 1806-20 (銀河系) 2 000 000 LSUN
- ピストル星 (銀河系) 1 600 000 LSUN
- かじき座S星 (大マゼラン雲) 1 400 000 LSUN
- はくちょう座P星(はくちょう座34番星) (銀河系) 610 000 LSUN
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