特殊相対性理論 |
辞書:科学用語の基礎知識 物理学編 (NPHYS) |
読み:とくしゅそうたいせいりろん |
外語:STR: special theory of relativity |
品詞:名詞 |
アルベルト・アインシュタインが完成させた、物理学の理論の一つ。
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概要 |
1905(明治38)年6月30日、ドイツの物理雑誌Annalen der Physik 17巻の891〜921ページに「Zur Elektrodynamik bewegter Ko¨rper」(運動物体の電気力学について)と題して発表した論文に由来する理論である。
特殊相対性理論は、この最初の論文を含むいくつかの論文からなる理論で、光速度不変の原理と特殊相対性原理を理論的支柱としている。
この理論の結論として有名なのが、公式E=mc2(E: エネルギー、m:質量、c:光速)である。これは1905(明治38)年11月21日に発行されたAnnalen der Physik 18巻において、「Ist die Tra¨gheit eines Ko¨rpers von seinem Energieinhalt abha¨ngig?」(物体の慣性はそのエネルギー量に依存するか?)という論文として発表された。
特徴 |
特殊 |
この理論を「特殊」相対性理論と呼ぶのは、アインシュタインの相対性理論の中で、慣性系にのみ言及していることに由来する。
一般座標系にも言及の幅を広げた相対性理論は「一般相対性理論」と呼ばれている。
公式の魔力 |
公式E=mc2は、質量とエネルギーの相互変換が可能なことを示し、またエネルギーと質量が等価であるということを表わしている。
同時に、物質は質量に光速の2乗を掛けた分のエネルギーを潜在的に持っていることを示す。
古典物理学 |
この理論は、それまでの時間・空間の概念を一変させてしまった。
ニュートン力学の限界を示し、ニュートン力学で説明できなかった事柄の説明を可能とした。
そしてこれにより、アインシュタイン以前の200年以上も不動の地位を保って来たニュートン力学を古典物理学としてしまったのである。
ノーベル物理学賞 |
しかし、この理論はあまりにも高度過ぎ、当時の人間の理解の限界を超えていたため、実は彼はこれでは無い別の理論光電効果でノーベル物理学賞を貰ったという逸話がある。
光電効果は量子論における重要な発見ではあったが、彼の理論のうち歴史的かつ革命的な意義を持つのは、時間と空間という概念を統一し、質量とエネルギーとの等価性を示したこの理論「特殊相対性理論」である。現在でも、20世期最大の業績と呼ばれている。
リンク |
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