染色体
読み:せんしょくたい
外語:chromosome
ゲノム
を構成する糸状の
物質
のこと。
真核生物
の細胞分裂時に現われる。
目次
特徴
生物細胞
ウイルス
染色体の構成
ヒト
特徴
生物細胞
生物細胞は一つ以上の染色体を一組として持ち、その一組をゲノムという。
ヒトの場合、一つのゲノムとして、23対を一組として持つ。
一般に、生物細胞の染色体はX型をしており、このうち長い方を長腕(q)、短い方を短腕(p)という。
二重螺旋構造で、
DNA
と呼ばれる
糖
(デオキシリボース)と
燐酸
と
塩基
が規則正しく並んだ分子からなる。
ウイルス
ウイルスの遺伝情報は、生物細胞と同様にDNAのもの(
DNAウイルス
)と、
生物
とは違いRNAのもの(
RNAウイルス
)がいる。
ウイルスは細胞分裂をしない(そもそも
細胞
ではない)ので、DNAウイルスのようにDNAであっても染色体の定義には本来は当てはまらない。生物細胞でいう染色体とは概念的に異なるが、便宜上、ウイルスのゲノムも染色体と呼ぶことがあるようだ。
染色体の構成
ヒト
ヒト染色体は22対44本の
常染色体
と、1対2本の
性染色体
を持ち、約30億の塩基対で、約2万7千の
遺伝子
をコードしている。
このうち、常染色体は国際統一命名法では長い(と考えられた)順に1〜22まで番号が振られた。今では、実は長さの計算が違っていたことが知られるが、番号は変えずに呼ばれている。
これを著している時点での研究成果は、次のような結果となっている。
1番染色体 ‐ 塩基数約2億7900万 ‐ 遺伝子数2,610個
2番染色体 ‐ 塩基数約2億5100万 ‐ 遺伝子数1,748個
3番染色体 ‐ 塩基数約2億2100万 ‐ 遺伝子数1,381個
4番染色体 ‐ 塩基数約1億9700万 ‐ 遺伝子数1,024個
5番染色体 ‐ 塩基数約1億9800万 ‐ 遺伝子数1,190個
6番染色体 ‐ 塩基数約1億7600万 ‐ 遺伝子数1,394個
7番染色体 ‐ 塩基数約1億6300万 ‐ 遺伝子数1,378個
8番染色体 ‐ 塩基数約1億4800万 ‐ 遺伝子数927個
9番染色体 ‐ 塩基数約1億4000万 ‐ 遺伝子数1,076個
10番染色体 ‐ 塩基数約1億4300万 ‐ 遺伝子数983個
11番染色体 ‐ 塩基数約1億4800万 ‐ 遺伝子数1,692個
12番染色体 ‐ 塩基数約1億4200万 ‐ 遺伝子数1,268個
13番染色体
‐ 塩基数約1億1800万 ‐ 遺伝子数496個
14番染色体 ‐ 塩基数約1億0700万 ‐ 遺伝子数1,173個
15番染色体 ‐ 塩基数約1億0000万 ‐ 遺伝子数906個
16番染色体 ‐ 塩基数約1億0400万 ‐ 遺伝子数1,032個
17番染色体 ‐ 塩基数約8800万 ‐ 遺伝子数1,394個
18番染色体
‐ 塩基数約8600万 ‐ 遺伝子数400個
19番染色体 ‐ 塩基数約7200万 ‐ 遺伝子数1,592個
20番染色体 ‐ 塩基数約6600万 ‐ 遺伝子数710個
21番染色体
‐ 塩基数約4500万 ‐ 遺伝子数337個
22番染色体 ‐ 塩基数約4800万 ‐ 遺伝子数701個
X染色体
‐ 塩基数約1億6300万 ‐ 遺伝子数1,141個
Y染色体
‐ 塩基数約5100万 ‐ 遺伝子数255個
X染色体は7番染色体の次に大きい。対し、Y染色体は21番染色体や22番染色体より少し大きい程度で、X染色体の1/3しかない。
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