両生類
読み:りょうせいるい

 脊索動物門のなかの両生綱に属する動物の総称。正字では「両棲類」と書かれるが、「棲」の字が常用漢字から漏れたため、現在は両生類と書かれている。
目次

情報

分類

下位分類(亜綱)
 は絶滅を表わす。

概要
 約4億年前、魚類のうち淡水魚より進化して登場し、動物は本格的に海から上陸を果たしたと考えられている。
 現存する動物の中で、カエルなどが代表である。

特徴

主な特徴
 主な特徴は次の通り。

進化
 両生類から進化したのが爬虫類哺乳類である。

発生生物学


 大脳皮質のうち、両生類の頃に大脳古皮質が作られた。
 両生類の末裔でもある哺乳類でも、記憶(海馬)や嗅覚(嗅脳)などは大脳古皮質による仕事である。

血液型
 両生類にも血液型が確認されている。
 両生類は魚類から進化した。魚類はA型のみだったが、両生類にはA型、B型、AB型があるとされる。

腎臓

構造
 脊椎動物腎臓前腎中腎後腎がある。発生学的には、その名の通り前腎・中腎・後腎の順に生じ、後のものができると前のものが退化する。
 前腎は初期の段階で退化し、両生類は魚類と同様に中腎を持ち、機能を有している。
 カエルを例にすると、幼生(オタマジャクシ)の時にはネフロン1個からなる「前腎」がある。変態して成体(カエル)になると、ネフロン約30個からなる中腎が作られる。
 なお、両生類の幼生はアンモニアをアンモニアのまま排出するが、成体になると尿素に変換して排出する。

遺伝子
 両生類から哺乳類が進化をするが、腎臓形成に関わる遺伝子は、哺乳類になっても、両生類の頃からのものが継承されているようである。
 両生類であるカエルでは、SALLという遺伝子が腎臓形成に必要である。マウスでも、このSALL遺伝子を機能阻害すると腎臓が欠失する。ヒトの場合でも腎臓欠失の例があり、その原因を調査したところ、SALL遺伝子の欠損が確認された。
 かくして、SALL遺伝子はカエルの研究で明らかとなり、これが脊椎動物の腎臓形成に共通して必要であることも明らかとなった。

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