プルトニウム238 |
辞書:科学用語の基礎知識 原子元素・名称編下 (NELEMN7) |
読み:プルトニウム-にひゃくさんじゅうはち |
外語:238 Pu |
品詞:名詞 |
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情報 |
概要 |
人為的に合成されたプルトニウムの中で、最初の同位体である。
この同位体は、核分裂は殆どせず、ほぼ100%の確率でα崩壊によりウラン234(234U)となる。それ以外には、ごくごく稀に、自発核分裂、あるいは二種類のクラスター崩壊のモードが存在する。
現在では、軽水炉から得られる237Npに中性子線を照射して238Npにし、このβ崩壊で238Puを得る方法が主流である。
特徴 |
原子力電池 |
放射性同位体のα崩壊を熱源とする発電機が、原子力電池である。
多くのものは、プルトニウム238の酸化物を用いる。これは、プルトニウム238の崩壊エネルギーが比較的大きく効率的に発電できること、その崩壊は殆どがα崩壊であり、γ線や中性子線などが殆ど放出されないため遮蔽がしやすく、放射線による機器への損傷が少ないため利便が良いことによる。
宇宙探査機のように、太陽電池による発電が困難または不可能な場合、原子力電池を搭載することが多い。
生体への影響 |
科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、プルトニウム238の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。
つまり、硝酸塩及び不溶性の酸化物以外の化合物10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は2.3ミリシーベルト、同量を吸入摂取した場合は300ミリシーベルトである。
プルトニウムはかなり放射能が強いが、経口の場合、消化吸収されないため便として出てしまえばそれで終わりという特徴もある。
リンク |
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