iSCSI
読み:アイ-スクージ
外語:iSCSI: Internet Small Computer System Interface
Ethernetインターフェイスでディスクドライブにアクセスできるようにする規格。SCSIのコマンドがTCP/IPに乗って転送される。
概要
機能
ネットワーク向けストレージ(SAN)用のインターフェイスで、EthernetをベースにSCSI信号を転送する方式。Cisco SystemsとIBMで開発された。
これにより、WAN上やインターネット上の別のマシンに接続されたSCSIデバイスにアクセスすることができる。
策定
SNIA(Storage Networking Industry Association)のIPストレージフォーラムで規格策定されており、2000(平成12)年11月に草案仕様が公開された。
SAN用インターフェイスの標準化はIETFで検討されており、iSCSIはFCIPと共に検討対象とされている。iSCSIの元になっているSCSIはストレージ装置用規格として業界で標準的であり、ファイバーチャネル技術を前提としたFCIPよりメーカー間で互換性を取りやすく廉価なネットワークストレージ製品を開発しやすいと見込まれている。
特徴
通信
ユーザーまたはアプリケーションがネットワーク上のデバイスに対して要求を行なうと、その命令がOSによって一つまたは複数のSCSIコマンドに変換された上でiSCSIドライバーまたはカードに渡される。
コマンドとデータはカプセル化しiSCSIヘッダーを付加したバイト列に変換され(必要であれば暗号化も行ない)、TCP/IPレイヤーで通常のパケットとして目的のマシンへと送信、そして受信側マシン上で元のSCSIコマンドとデータに復号されiSCSIヘッダーを見て適切なドライブに対してアクセスする、という手順となる。
ポート番号は860/tcpまたは860/udpが使われる。
メリット
既存のアプリケーションは、iSCSIを意識せずに従来通りの方法でアクセスでき、ターゲットストレージの読み書きが可能。
SCSIをネットワーク化したものにSANがある。ファイバーチャネルを使っており、スピードが1Gbpsで、現在のGbEと大差ない。しかし将来的にEthernetは高速化が確実であるため、それを考えると速度面のメリットは大きなものがある。
また、ネットワーク管理者からしても、複数のネットワークを管理するより、同じインフラ上に機器があった方が管理が容易という点もある。
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