Voice over IP |
辞書:通信用語の基礎知識 通信技術中編 (CTTRAN) |
読み:ボイスオーバーアイピー |
外語:VoIP: Voice over IP |
品詞:名詞 |
音声通話をデータ通信(パケット通信)として提供する技術の一つで、IPネットワークを利用するもの。VoIP(ボイップ)と略記されることが多い。
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概要 |
インターネット電話や、IP電話などで用いられている、IPネットワーク上で音声情報を伝達する技術。
携帯電話機でも利用でき、この場合は3G携帯電話のネットワークを使うものを特にVoIPと呼ぶことが多い。3Gの次となるLTEを用いたものは、Voice over LTE(VoLTE)と呼び分けられている。
特徴 |
技術 |
具体的には、次のような通信プロトコルを使う。
RTPやRTCP、H.323はインターネット上でのマルチメディア通信プロトコルの標準であり、テレビ会議(例えば当時使われていたMicrosoft NetMeeting)などにも使われている汎用のプロトコルである。
更に電話の場合は呼制御が必要になるので、これにMGCPやSIPなどのプロトコルが使われている。
由来 |
電話会社の電話の場合、信頼性は高いが高価な電話交換機が必要となる。莫大な保守費用も必要で、結果として値段を下げにくいという難点があった。
対してインターネットで使われるIPネットワークの場合、信頼性は低いが安価なルーターなどだけで済み、器材価格も安価になる。音声通話をインターネットデータ通信(パケット通信)として提供できれば、電話サービスは格段に安価に実現できる。
そこで、日本では特にCATV(ケーブルテレビ)会社が積極的に導入を検討し、1999(平成11)年の秋にはKDD(後のKDDI)が中心となってCATV会社によるVoIPの実験が実施された。
普及 |
現在では、IP電話サービスは050から始まる電話番号が割り当てられ、固定電話や携帯電話との通話が可能となっている。
また多くのISPが、一般の電話回線用の電話機がそのまま利用できるVoice over IPサービスとしてIP電話サービスの提供をするようにもなっている。
さらに、Voice over IPを用いた通話機能(専用ソフト間同士での通話)だけであれば、フリーソフトなどでも可能な、ありふれたものとなっている。
将来 |
後に、NTT地域会社も「ひかり電話」を提供するようになった。
さらに、基幹をNGNとしたフレッツ 光ネクストに変更し、基幹のIP化と従来型の電話網の置き換え、将来的に割高な従来型の電話網を廃止する計画を進めているが、達成まではまだ長い時間が必要である。
関連技術 |
同趣旨の技術に、FAX over IP、Voice over ATM、Voice over LTEなどがある。
VoiceとFAXは技術的にほぼ同じことから、Voice/FAX over IPなどと表現することもある。
Voice over IPは、携帯電話でも3G携帯電話の時代に音声通話をデータ通信(パケット通信)として提供するサービスとして普及したが、将来的に、より高速な通信技術LTEを用いることでより高音質を実現するVoice over LTEに置き換えられる計画となっている。
リンク |
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