SLIP
読み:スリップ
外語:SLIP: Serial Line IP
RS-232CやRS-422などのシリアル回線でIPを動作させるためのレイヤー2(データリンク層)プロトコル。
概要
IPフレームを簡単にカプセル化するのが、このSLIPの役割である。
RFC 1055で規定される。
現在、この後継ともいえるPPPがもっぱら使われているため表立って利用されてはいないが、IPに限らず様々な技術の根幹として応用されている。例えば、Bluetoothにおいて、HCIとのアクセス方法のうち「Three-wire UART Transport Layer」ではSLIPが使用されるよう規定されている。
特徴
END(0xc0)から始まり、実際のIPパケットデータがあり、END(0xc0)に終わる。それ以外の機能は何も無い、極めてシンプルなプロトコルである。
但しデータ中にEND(0xc0)が含まれると不都合なので、次の2種類のオクテットは特別な送信を用いる。
- END(0xC0): ESC(0xDB) ESC_END(0xDC)
- ESC(0xDB): ESC(0xDB) ESC_ESC(0xDD)
RFC 1055の実装例においては、ESC XのうちXが未定義の場合、ESCを破棄してXを残すことを推奨している。
また、特殊な実装では、拡張されていることもある。Bluetoothの「Three-wire UART Transport Layer」では、Out Of Frame (OOF) Software Flow Controlが有効の場合、次が有功になるとされている。
- 0x11: ESC(0xDB) 0xDE
- 0x13: ESC(0xDB) 0xDF
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