概要 JIS X 0208では文字が不足する分野向けに開発された。
規格の冒頭では「JIS X 0208で規定している"通常の国語の文章の表記に用いる図形文字の集合"に含まれていない図形文字を必要とする情報交換のために、JIS X 0208の補助として用いる図形文字の符号について、JIS X 0202に基づき規定する。」としている。
しかし、ISO/IEC 2022やEUC-JPなどの符号化では利用できたが、パソコンでの主流だったシフトJISからは利用できなかったため、一般には普及しなかった。 仕様 収載文字
合計6,067文字が収められている。
特徴 普及状況
JIS X 0212の全文字は、UnicodeのCJK統合漢字(URO)に全て含まれている。原規格分離規則により、Unicodeの基準として包括対象であってもJIS X 0208と分離されている字については別の符号位置が与えられている。
文字集合としてはWindows NTそしてWindows 2000の普及に伴うUnicodeの普及によりにわかに日の目を見始めたが、日本向けの符号では遂に普及しなかった。
このため、JIS X 0213(第3水準・第4水準)が策定され、JIS X 0212の廃止さえも囁かれるようになった。実際に廃止も(失敗作として)検討されたが、利用実績があるということで見送られている。 符号の構造 区点 JIS X 0208と同様で、符号は、ISO/IEC 2022に準拠している。そして、2バイトで1文字を表わす。このため、文字表は、94×94の範囲に収まる。
このうち、最初のバイトを「区」(row)と呼び、次のバイトを「点」(cell)と呼び、あわせて「区点」という。区、点、それぞれ範囲は、1〜94の範囲とする。 配置
非漢字については、2区、6区、7区、9区、10区、11区にあり、JIS X 0208の同じ区の空き位置に配列されている。このため、非漢字についてはJIS X 0208と重ね合わせて符号化することもできる。
これら非漢字はJIS X 0213でも規定されたが、区点位置は異なり、互換性はない。
漢字は16区〜77区に配列されている。62区存在するため、36区程度しか空き容量がないシフトJISでは符号化できない。 符号
この文字集合(CCS)を用いた代表的な符号化方法(CES)は、次の通りである。