エスケープシーケンス
読み:エスケープシーケンス
外語:escape sequence

 エスケープコードと呼ばれる制御コードと、それに続く文字列により、様々な拡張機能を実現するもの。
目次

概要
 エスケープコードは、ASCIIでは0/11(0x1b)を、EBCDICでは2/7(0x27)を使う。
 エスケープコードに続いて、0文字以上の中間文字を含み、終端文字で終える。中間文字は一般に英数字以外の記号から始まり、終端文字は一般に英数字である。

機能

MS-DOS
 MS-DOSなどでは、独自のエスケープシーケンスに対応し、コンソールで次のような機能に対応した。
 多くの機種で対応したが、それぞれについて互換性がなく、挙動が異なることがあるので注意が必要である。

VT100
 かつてのDECの端末装置VT100で使われていたエスケープシーケンスである。現在でもTELNETなど端末ソフトウェアで対応しており、UNIX互換システムでは標準として利用されている。
 エスケープで始まり、必要に応じて引数や区切り(;)があり、最後に終了文字を置くことで機能する。
 色の変更は、ESC [ … mという列で、例えば「ESC[0;31m」なら赤になる。0は修飾をクリアする機能で、0の代わりに1にすると太字の表現となるが、多くのVT100端末エミュレーターは太字にする代わりに明るく表示する。つまり「0;31」は暗い赤で、「1;31」は明るい赤になる。他に、下線、点滅、白黒反転などがある。

EBCDIC
 EBCDIC/EBCDIK環境で、エスケープシーケンスの類いがどれ程使われている/いたのかは、定かではない。
 EBCDICの日本語拡張にKEISJEFがあるが、EBCDIC字面と日本語字面の切り換えには、双方ともにエスケープシーケンスを使っていない。
 KEISでは、1/10 4/1でEBCDIK→漢字モード、1/10 4/2で漢字モード→EBCDIKである。
 JEFでは、2/8でEBCDIC→漢字モード、2/9で漢字モード→EBCDICである。

ISO/IEC 2022
 ISO/IEC 2022では、文字列の途中で言語の切り換えを可能とするように、エスケープ拡張の方法を国際標準化した。
 具体的には、「ESC + 0文字以上の中間文字 + 終端文字」という構成を必要回数実行し、7ビットまたは8ビットの範囲に必要な言語を指定して使用する。こうすることで、従来のASCIIと互換性を持たせながら、世界中の言語に対応できる。

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