全銀協標準通信プロトコル
読み:ぜんぎんきょう-ひょうじゅんつうしんプロトコル
外語:Japan Bank Association protocol
銀行
と企業とを直接ネットワークで接続し、振込・振替処理などを行なうファームバンキングに用いられる
通信プロトコル
。
目次
概要
特徴
階層構造
適用回線
仕様差
業務種類
概要
全銀協理事会により、1983(昭和58)年10月に「全銀協標準通信プロトコル(ベーシック手順)」、1984(昭和59)年1月に「全銀協パーソナルコンピューター用標準通信プロトコル(ベーシック手順)」が制定され、ファームバンキングの普及に重要な役割を果たした。
BSCプロトコルをベースに作られている。
特徴
階層構造
OSI参照モデルと異なり、回線層、
データリンク層
、通信制御層、機能制御層、
アプリケーション層
の5階層構成となっている。
これはデータ転送時にダイアリングなどコネクションの確立を行なうため、
ネットワーク層
と
トランスポート層
を分離できず合わせて通信制御層としているのと、転送単位がファイルであり対話型データ通信が無いことから、
セッション層
と
プレゼンテーション層
を合わせて機能制御層としていることによっている。
適用回線
適用回線として、大型コンピューター用に
DDX
、専用回線、公衆電話回線を、パソコン用として公衆電話回線のみを想定している。
仕様差
大型コンピューター用とパソコン用の二種類が存在する。
大型コンピューター用では特に適用業務を規定せず、銀行側・企業側どちらも優先局(呼び出し側)になることができ、1度のコネクション毎に複数のファイルを伝送できる。
パソコン用では適用業務とそれに合わせたレコードフォーマットを限定し、優先局は常にパソコン側、ファイルを一度に1つだけしか伝送できない、といった制約がある。
業務種類
パソコン用プロトコルで規定される業務の種類
振込入金通知
入出金取引明細
残高通知(預金)
給与振込(民間)
賞与振込(民間)
給与振込(地方公務員)
賞与振込(地方公務員)
総合振込
株式配当金振込
年金信託契約に係わる年金・一時給付金振込
公的年金保険の年金・一時給付金振込
医療保険の給付金振込
預金口座振替(依頼明細)
預金口座振替(処理結果明細)
預金口座振替変更通知
住宅ローン関係(財形ローン)
住宅ローン関係(その他)
財形貯蓄関係(依頼明細)
財形貯蓄関係(処理結果明細:積立内容)
財形貯蓄関係(処理結果明細:利子補給)
財形貯蓄関係(処理結果明細:その他)
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