CDMA2000 1xEV-DO
読み:スィーディーエムエイ-にせん-ワンエックス-イーヴィーディーオウ
外語:CDMA2000 1xEV-DO: 1x Evolution-Data Optimized

 CDMA2000規格の一つで、高速大容量のデータ通信専用仕様。
目次

概要
 帯域幅はIS-951xMCと同じ1.25MHzで、QUALCOMMHDRを採用し、高速伝送を可能とした。
 音声通話用に作られたCDMA2000は高速データ通信には向かないため、データ通信用として作られたのがEV-DOである。
 当初DV-DOは「Evolution-Data Only」の略とされていたが、現在では「Evolution-Data Optimized」の略とされている。また、標準規格は「HRPD」(High-Rate Packet Data)と呼ばれる。
 対応するチップセットは、MSM5500MSM6500、MSM6700、MSM6800あるいはそれ以降などである。

特徴

速度
 速度は徐々に高速化されている。
 auの場合、Rev.Bはコストが見合わないという理由で不採用とした。結果として、CDMA 1Xの最高速仕様はCDMA2000 1xEV-DO Rev.A+である。

Rev.B

Rev.B(1xEV-DOrB) Phase I
 Rev.Aのキャリアを束ねる技術である。理論最大速度は、Rev.Aのキャリア数倍となる。
 15波使用時最大で、下り46.5Mbps、上り27Mbpsとなる。
 より現実的に、3波使用時は、下り9.3Mbps、上り5.4Mbpsとなる。

Rev.B(1xEV-DOrB) Phase II
 下りの変調方式を64QAMにすることで、1キャリアあたりのデータ転送速度は3.1Mbpsから4.9Mbpsに向上した。
 このため、3波使用時で下り14.7Mbps、15波最大使用時で73.5Mbpsとなった。

EV-DO Advanced
 Rev.Aのキャリアを束ねる技術である。
 EV-DO Rev.Aを4波束ねた上、更にMIMOも組み合わせると、下りのデータ転送速度は最大34.4Mbpsになるとしている。
 ただし、MIMOは端末と基地局の双方の対応が必要となるため、既にLTEが普及した国や地域ではおそらく導入されないだろうと見込まれる。

日本での普及
 日本ではau(KDDIおよび沖縄セルラー電話)は2003(平成15)年4月30日から東京23区内の一部(環七通りの内側で隅田川以西の地域)で試験サービスを開始した。
 2003(平成15)年11月28日から本サービスCDMA 1X WINを開始した。
 さらに2004(平成16)年春には東名阪にエリアを拡大、その後も順次エリアを広げている。

電波状態
 iPhone 4Sふくめ、1xEV-DO対応機はすべて、標準で1xEV-DOを優先的に使う。
 しかし地下など電波の弱いところで、1xEV-DOで接続できない場合、自動的に遅いが安定するCDMA2000 1xMCに切り替わる。
 iPhone 4Sでは、左上のKDDIの右側に青い○が表示される状態が遅いCDMA2000 1xMCでの接続状態である。なお、このような場合、ソフトバンクモバイルでは圏外でほぼ接続不能と見込まれる。

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