UPS
読み:ユーピーエス
外語:UPS: Uninterruptible Power Supply
大容量のバッテリーで構成される装置で、急な停電でも電源を落とさないようにするための装置。無停電電源装置。
概要
通常は内蔵のバッテリーの充電と、外部から得た電源をそのまま(または一旦整流してから再び交流にして)電子機器へ供給する。
停電が発生した場合、瞬時に内蔵バッテリーに切り替えて電源を供給する。こうして、万一停電が発生しても、電子計算機の重要な情報を保存した後で、安全に電子計算機の電源を落とすことが可能となる。
特徴
波形
安価なUPSは、出力波形が矩形波の「矩形波型」である。
高級なものは、家庭用電源と同じ正弦波を出力する「正弦波型」である。
出力波形が矩形波の場合、接続する装置によっては問題を生じることがある。
電源供給
「商用型」と「常時インバーター型」という二種類がある。
商用型は通常運転時には商用電力をそのまま出力し、停電するとバッテリーからの電力供給に切り替える。交流の停電検出で若干の時間差があるため、切替時に瞬断が生じる。
常時インバーター型は商用電源を一度直流に変換し、インバーターを通して交流に変換した電力を出力する。バッテリーはインバーターの入力に繋がっているので、停電しても直流部分を切り替えるため、基本的に瞬断は生じない。
用途
基本的に突然電源が落ちないようにするための装置であり、停電中もそのままコンピューターなどを使うという趣旨の装置ではない。
しかし、UPSのバッテリー容量に余裕があるうちは、そのまま使い続けながら停電回復を待つこともできる。
通信方式
UPSは、電源供給だけではなく、その動作状況(正常稼働中、あるいは停電中、UPSのバッテリー容量残が少ない等)を電子計算機に伝えることも、安全に電子計算機をシャットダウンするために重要である。
方法には大きく二種類、信号線で伝える方法と、専用のプロトコルで交信する方法がある。
Microsoft WindowsのUPSサービスはこのうち、信号線で伝える方法を標準でサポートしている。
RS-232Cの信号線で、CSが電源障害信号、CDがローバッテリー信号で、いずれも方向はUPS→電子計算機、ERがUPS停止信号で方向は電子計算機→UPS、である。
信号レベルは負論理が標準だが、正論理にも対応している。
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