PC-88VAシリーズ
読み:ピースィーはちはちヴィーエイ-シリーズ
外語:PC-88VA series

 NECの開発した16ビットおよび8ビットパーソナルコンピューターPC-8800シリーズ最上位機種として1987(昭和62)年に登場した。
目次

概要
 CPUはμPD9002の8MHz。これは、μPD70116(V30)・μPD70008(Z80A)互換の16ビットプロセッサーである。
 そこで、動作モードとしてPC-8800シリーズの動作に近いV1/V2モードと、16ビットCPUとして動作するV3モードが搭載されている。
 直系の後継にVA2やVA3がある。定価はVA/VA2が298,000円、VA3が398,000円だった。

特徴

一覧
 全部で3機種が登場した。

VA
 88VAのVAは、Visual Audioの略である。
 グラフィック機能は、6万色表示、スプライト機能、画面合成機能などが搭載されており、当時のパソコンとしてはかなり高水準なものだった。
 後継の88VA2/88VA3では、いわゆる「サウンドボード2」(ステレオサウンド機能やADPCM)に対応し、また88VA3では9.3Mバイトの容量を持つ3.5インチ2TDフロッピーディスクドライブを搭載した。

専用ソフト
 88とも98とも趣の異なるPC-88VAシリーズには、専用ソフトは少なかった。
 また、CRTCなどの互換性の問題から、一部の88用ゲームソフトが動作しないという問題もあった。
 VA専用ゲームともなると極端に少なく、出ればそのゲームはVAユーザーならほぼ全員買うのでLoginのランクキング上位に必ず登場するという、今から見ればすごい機種であった。

ハードウェア仕様
 名前こそ88だが、V30相当のCPUを搭載しているということで、機能的には98に近い。
 そのため、98用のソフトウェアやハードウェアをPC-88VAシリーズ上で動かそうという試みが行なわれ、実際にソフトウェアでは一太郎Lotus 1-2-3が、ハードウェアではBMSEMSSCSIなどを動作させている。

オペレーティングシステム
 MS-DOS互換のオペレーティングシステムがROMで標準搭載されている。
 名称は「PC-Engine」で、NECのゲーム専用機と同じ名前だが、ハイフンの有無で区別された。
 基本的な外部コマンドは全てROM内にあったが、ディスクなしでのブートは出来ない仕様だった。

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