Microsoft Visual C++
読み:マイクロソフト-ヴィジュアル-スィー-プラスプラス
外語:Microsoft Visual C++

 C++処理系の一つ。Microsoftが開発した、Microsoft Windows用のC++言語開発環境の商品名。
目次

概要
 Microsoft Visual Studioに含まれている。
 MicrosoftにとってはVisualなC++処理系であったことから、この名が付けられた。初期の頃のIDEはあまり評判が良くなかったが徐々に改良は進み、現在ではかなり実用的なIDEとなっている。
 Microsoft Foundation Classが搭載されている。

特徴

由来
 MS-DOSの頃に「Microsoft C」とし、OSメーカー公式のコンパイラーとして作られた。
 様々な最適化技術を導入していたため、初期の頃から出力される実行ファイルのコード効率が高かった。
 後にC++にも対応し、更にIDEが作られて「Visual C++」となった。

バージョン
 処理系に複数の名前(商品名含む)が付いているため、分かりにくい。
 C/C++コンパイラーとしてのバージョンは初版からの通し番号となっているが、これに加えて最近はVisual Studioのバージョンも併記されるため混乱を招いている。
 以下は、初版からの一覧を示す。
処理系の名前Ver_MSC_VER製品名新規の特徴
1Microsoft C 1.0 100 DOS用、Lattice Cベース
2Microsoft C 2.0 200 DOS用、ラージモデル対応
3Microsoft C 3.0 300 DOS用、K&Rスタイル対応
4Microsoft C 4.0 400 DOS、Windows 2.0用
5Microsoft C 5.0 500 ヒュージモデル対応
Microsoft C 5.1   DOS、Windows 3.1用
6Microsoft C 6.0 600  
7Microsoft C/C++ 7.0 700 MFC 1.0、C++に初の対応
8Visual C++ 1.01.0800 MFC 2.0
Visual C++ 1.11.1  
Visual C++ 1.51.5 MFC 2.5、OLE 2.0、ODBC対応。16ビット最終
9Visual C++ 2.02.0900 MFC 3.0、32ビット対応
Visual C++ 2.22.2 MFC 3.2
10Visual C++ 4.04.01000 MFC 4.0、Windows 95Windows NT対応
Visual C++ 4.14.11010 MFC 4.1、Win32s最終
Visual C++ 4.24.21020 MFC 4.2、Internet API対応
11Visual C++ 5.05.01100Visual Studio 97MFC 4.21、ホイールスクロール対応
12Visual C++ 6.06.01200Visual Studio 6.0MFC 6.0、IE 4.0コモンコントロール対応
13Visual C++ .NET 20027.01300Visual Studio .NETMFC 7.0
Visual C++ .NET 20037.11310Visual Studio .NET 2003MFC 7.1、Win95最終
14Visual C++ 20058.01400Visual Studio 2005MFC 8.0、time_tの64ビット化、Win98/Me/NT4最終
15Visual C++ 20089.01500Visual Studio 2008MFC 9.0、Win2000最終
16Visual C++ 201010.01600Visual Studio 2010MFC 10.0、IA-64最終
17Visual C++ 201211.01700Visual Studio 2012MFC 11.0、Windows 8対応
18Visual C++ 201312.01800Visual Studio 2013MFC 12.0、MFC/ATLはUnicode版のみとなる
19Visual C++ 201514.01900Visual Studio 2015MFC 14.0、C++11/C++14対応強化

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