BrainPad TiPO
読み:ブレインパッド-ティポ
外語:BrainPad TiPO

 SII(セイコーインスツルメンツ)製のBTRON仕様オペレーティングシステム(B-right)搭載PDA。1997(平成9)年秋発売。
 OS自体がハイパーテクスト機能を持つため、特にデータ構造を意識せずとも、あらゆる部分で手軽にHTML並のリンク構造を持ったデータを利用することができる。OSそのものがデータベースとなるが、逆にデータベース並のリンクデータが蓄積されないと、さっぱり用途の分からないPDAでもある。
 チープなCPUを搭載しながら、マルチウィンドウマルチタスクが軽快に動作する。PDAでマルチウィンドウを実現する相当に珍しい機種だが、PDAとしては逆に複雑で扱いにくい場合も多い。そういう意味でPDAというよりパソコン的。
 データがBTRON形式のため、PCカード内のデータはBTRONを搭載したパソコンならリンクデータも含めそのまま閲覧編集が可能。しかしMS-DOSMicrosoft Windowsでは読めないので、MS変換というツールが付属し、DOS用のCSVデータへの出力をサポートしている。
 モデムカードを使うことでパソコン通信(@nifty(旧NIFTY-SERVE)等)、電子メールWWWに対応する。WWWはHTML 2.0準拠ブラウザーを内蔵。OS自体は多国語対応で、日本語朝鮮語・支那語の混在利用が可能だが、文字コード体系そのものが違うという理由で、Webブラウザー上では多国語表示はできない。全く本末転倒である。
 170(W)×100(D)×20(H)mm、300g(電池含む)、640×240反射型白黒STN液晶、内蔵6Mバイトメモリー(メインメモリー兼記録メモリー)、PCMCIA(TypeII)スロット×1、RS-232C、IrDA 115kbps、電池駆動50時間。

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