高度不飽和脂肪酸のうち、メチル基末端から数えたとき最初の二重結合がメチル基から数えて6つ目の炭素にある脂肪酸。ω-6系高度不飽和脂肪酸とも言う。
紅花油やコーン油のような植物油のリノール酸やα-リノレン酸などがある。
脂肪酸中にある二重結合ごとにトランス型とシス型があるが、天然に存在するものの殆どは、全ての二重結合がシス型となっている。
ヒトは体内で合成できず、これらのうちのいずれかを摂取することが生きていくために必須である。そのため、かつてビタミンQと呼ばれたこともある。
アラキドン酸はプロスタグランジン類と呼ばれる一連の生体伝達物質に変換される。なおγ-リノレン酸はアラキドン酸に体内で変換可能だが、n-3系のα-リノレン酸からアラキドン酸を作ることはできない。
様々な研究によると、n-3系高度不飽和脂肪酸とn-6系不飽和脂肪酸の摂取量の比が健康に影響するというデータがある一方、そうではないというデータもある。WHOが専門家を集めて検討した結果、その摂取量の比の健康に対する影響について十分な証拠はないとの結論に達した。
- 不飽和結合2ヶ所
- リノール酸 (C18:2(9,12))
- ドコサジエン酸 (C22:2(13,16))
- 不飽和結合3ヶ所
- ジホモ-γ-リノレン酸 (20:3(8,11,14))
- ピノレン酸 (C18:3(5,9,12))
- γ-リノレン酸 (C18:3(6,9,12))
- 不飽和結合4ヶ所
- アラキドン酸 (C20:4(5,8,11,14))
- アドレン酸 (C22:4(7,10,13,16))
- 不飽和結合5ヶ所
- オズボンド酸 (C22:5(4,7,10,13,16))
用語の所属

脂肪酸

不飽和脂肪酸

n-3系不飽和脂肪酸

N6
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n-3系高度不飽和脂肪酸