Zen (第1世代)
読み:ゼン
外語:Zen
AMD
の
x86
プロセッサーである、第1世代
Ryzen
プロセッサーで採用されているCPUアーキテクチャーの名。
目次
概要
特徴
製品
対応ソケット
対応拡張命令セット
補足
前後
概要
AMDのメインストリーム、ハイエンドデスクトップ、モバイル向けのCPUコアである。また後継を含むZenシリーズには、サーバー用製品も存在する。
Bulldozer
の後継として、新たにゼロから新設計された。
メインストリーム向けAPUの
Carrizo
で使われているBulldozer系CPUコアExcavatorと比して、40%程度クロック当たりの命令実行性能が高いとしている。
特徴
製品
Summit Ridge (GPUなし)
Whitehaven (Ryzen Threadripper 1000シリーズ)
Raven Ridge (GPU統合APU)
対応ソケット
Socket AM4
(Summit Ridge、Raven Ridge)
Socket TR4 (Whitehaven)
Socket FP5 (Raven Ridgeのモバイル版 Ryzen Mobile APU)
対応拡張命令セット
MMX
SSE
SSE
、
SSE2
、
SSE3
、
SSSE3
、
SSE 4.1
、
SSE 4.2
ABM(Advanced Bit Manipulation)
AVX
Intel AVX
、
Intel AVX2
、
FMA3
、
CVT16
/
F16C
BMI
BMI1
、
BMI2
CLMUL
AES
SHA
補足
最初の製品であるSummit RidgeであるRyzen 1000シリーズの初期出荷分で、特定の条件で
セグメンテーションフォルト
(
SIGSEGV
)が発生する不具合があった。複雑な障害だとされるが、詳細については公開されておらず不明。特にLinux上でGCCによる並列コンパイルを実行したときなどに再現するとしているが、それは再現しやすいというだけのことであり、実際はどんなOSのどんな処理であっても発生する可能性はあった。
様々な人の検証によると、どうやら問題発生時は、何らかの理由でcall命令(サブルーチン実行)において本来実行すべき命令から0x40バイト(64バイト)低位アドレスの命令を実行してしまうらしいことが判明している。0x40バイト(64バイト)はキャッシュライン長と一致するらしいため、命令キャッシュに何らかの問題があったものと思われる。この問題は、たまたまSEGVの発生として発見されたが、SEGV以外にもデータ破壊をふくめ、何が起きても不思議ではない。誤った命令を実行するということは、それを切っ掛けとして、直接的・間接的を問わず、誤った内容をメモリー、延いてはストレージに対して書き込む可能性があるからである。
これらの検証の末にAMDはZenに問題があることを認め、後に問題の生じなくなった新しいプロセッサーへの交換サービスも実施している。
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