Carrizo
読み:カリーソ
外語:Carrizo
AMD Fusion APU
のうち、第6世代Aシリーズ
APU
の開発コードネーム。メインストリーム向けなどの高性能シリーズ。
目次
概要
仕様
沿革
特徴
世代
コンセプト
仕様
改良点
技術
パッケージ
GPU
名前の由来
製品
デスクトップ向け
ノートPC向け
モバイル向け
組み込み向け
関係
概要
仕様
製造プロセス: 28nm バルクプロセス
CPUコア: Excavator
TDP: ?
L1キャッシュ: (不明)
L2キャッシュ: (不明)
ソケット: (不明)
※ 1モジュール=2コア
沿革
2015(平成27)年2月23日(現地時間): 半導体の国際会議ISSCCにて発表
2015(平成27)年5月6日(現地時間): 5種類のSKUを発表
2015(平成27)年6月2日(現地時間): COMPUTEX TAIPEI 2015でノートPC向けSKUを発表
特徴
世代
第6世代Aシリーズとして発表された。
CarrizoのターゲットとなるAシリーズ用メインストリームCPUコアとしては、CarrizoのExcavatorは第4世代である。しかしAシリーズのローパワー向けとしてリリース済みのJaguar(ローパワー第2世代)およびBeema(同第3世代)の二種類を含めると6番目となる。
加えて、同年に発表予定となっているIntelのSkylakeが第6世代Coreプロセッサーであることもあり、マーケティング的な理由により第6世代Aシリーズとして発表されたものと予想される。
コンセプト
ノートPC向けの
APU
である。デスクトップ向けの予定はないとしている。
従来、電力消費量を減らす目的として低電圧化のため製造プロセスルールの縮小が進められてきた。しかしほぼ限界まで製造プロセスルールが縮小された現在、新しい製造プロセスを採用することによるメリット、費用対効果は減ってきている。
それでもIntelは製造プロセスルールの縮小を追求しているが、AMD含め他社は他の方法で性能と電力効率を向上させる技術開発を模索している。
Carrizoの場合、CPUコアExcavatorは先代KaveriのCPUコアSteamrollerと同じ28nmプロセスだが、新たな高密度設計ライブラリを採用することでダイ面積を23%縮小し、加えてKaveriより29%多い31億個のトランジスタを集積することで、サウスブリッジも統合した。また、1クロックあたりの命令数も増やされたとしている。
仕様
いわゆる
サウスブリッジ
機能も含めた全てを1チップに統合したフルSoCである。
CPU: Excavator
GPU: 第3世代GCNアーキテクチャー (8コア)
ビデオデコーダー: UVD6 (HEVC/H.265対応)
セキュリティ: TrustZone、TPM 2.0
改良点
以下の改良により、性能とバッテリー寿命が向上した。
CPUコア改良 1クロックあたりの命令数を増やした。
GPUコア改良 性能はほぼ同じだが、最適化され、
Kaveri
と比較して電力を最大20%削減した。
高密度化 メインストリーム向けとして先代となる
Kaveri
と同じ28nmプロセスが使われているが、新しい高密度設計ライブラリを採用した。
これにより、CarrizoのCPUコアExcavatorはKaveriのCPUコアSteamrollerと比して23%のダイ面積を削減できたとし、そしてKaveriより29%多い31億個のトランジスタを集積しメインストリーム向けAPUとして初となるサウスブリッジの統合を実現した。
ドループ対策
ドループ
に対する電圧の監視と周波数調整を実施することで余剰電圧を不要とし、10%以上の電力削減を達成した。
AVFS (Adaptive Voltage and Frequency Scaling) 従来の温度センサー・電力センサーに加えて、電圧センサーと「シリコンスピードケイパビリティセンサー」とする独自のセンサーを導入し、シリコン特性に応じた調整をする。
この技術で最大30%の電力が削減可能としている。
hUMA
対応
HSA
1.0に準拠
技術
パッケージ
GLOBALFOUNDRIESの28nm バルクプロセスで製造されている。
GPU
GPUが内蔵されるのはFusion APUとして共通仕様。
CarrizoのGPUは、前世代のKaveriと比較して電力を最大20%削減したとする。
名前の由来
Carrizo(カリーソ/カリーゾ/カリッツォ)は、Gardenia Carrizoともされている。
いずれも植物名で、Gardeniaはクチナシ(梔子)、Carrizoはイネ科ヨシ属の植物ヨシ(別名アシ)を意味する。
製品
デスクトップ向け
予定なし
ノートPC向け
TDP 35Wの製品は、cTDP(Configurable TDP)は12〜35Wである。対抗となる、Intel CoreのU(15W)と同程度の熱設計となる。
ビジネス向け
PRO FX-8800B
PRO A10-8700B
PRO A8-8600B
PRO A6-8500B
メインストリーム向け
FX-8800P (TDP 35W)
A10-8700P (TDP 35W)
A8-8600P (TDP 35W)
A6-8500P
モバイル向け
A8
A8-7410
A6
A6-7310
A4
A4-7210
E2
E2-7110
E1
E1-7010
組み込み向け
RX-418GD
RX-216GD
関係
(先代)
Kaveri
→
Carrizo
→ ???(後継)
再検索