VRSA |
辞書:科学用語の基礎知識 生物名・細菌/古細菌編 (BBNM) |
読み:ヴィーアーエスエイ |
外語:VRSA: Vancomycin Resistant Staphylococcus Aureus |
品詞:名詞 |
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌。バンコマイシンに耐性を持ったMRSAのこと。
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概要 |
当時は最強の抗菌剤(広義の抗生物質)だったバンコマイシンに耐性を示す黄色ブドウ球菌である。
また、β-ラクタム剤のほぼ全てにも耐性を示すため、現時点で有効な抗生物質は存在しない。
この細菌は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の変種として2002(平成14)年6月にアメリカで臨床分離された菌種であり、抗生物質バンコマイシンに耐性を示す株である。
特徴 |
変異 |
メチシリンの効かないMRSAの治療にはバンコマイシンが使われる。これは菌の細胞壁の生成を阻害する薬剤であった。
しかし、徐々にバンコマイシン低感受性の株(VISA)が見つかるようになり、そして遂に、耐性遺伝子vanAを持つ耐性菌VRSAが登場した。
蔓延 |
バンコマイシンにまで耐性を持つようになると、治療が事実上不可能になる。バンコマイシンより強力な抗菌剤(抗生物質)は長く存在しなかったかららである。
このような菌株が増えるのを防ぐため、バンコマイシンの使用はMRSA感染治療のみに限定し、それ以外での使用は避けるようになった。
リンク |
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