バンコマイシン耐性腸球菌。抗生物質バンコマイシンに耐性を持った腸球菌のこと。

目次 概要 特徴

概要

抗菌剤(広義の抗生物質)バンコマイシンは、細菌感染症治療の最後の切り札として開発された。

しかし鶏の病気予防のために飼料中にバンコマイシンと化学構造の似た「アボパルシン」(Avoparcin) を混ぜて使用していたことから、バンコマイシンの効かない耐性腸球菌が出現してしまった。

特徴

VREは加熱で死滅するため、充分に加熱調理してあれば安全上の問題はない。また仮に摂取されても健康であればまず発病しないが、抵抗力の低下した病人や老人の場合、感染によって肺炎や敗血症などを発症し、死に至る場合もある。

この問題に対応するため、日本では1997(平成9)年に農林水産省がアボパルシンの飼料添加物の指定禁止、同年にフランス、翌年にはタイでも使用が禁止になっている。

VREはこうして汚染された食品のほか、人工透析の針などからも感染することがあり、問題となっている。

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