SPARC
読み:スパーク
外語:SPARC: scalable processor architecture
Sun Microsystems
が開発した、
ワークステーション
用の
RISC
プロセッサー。
目次
概要
特徴
コンセプト
オープン仕様
利用例
概要
Sun Microsystemsは自社コンピューター製品に当初、モトローラの68000シリーズを採用していたが、後に自社でプロセッサーの開発に着手した。これがSPARCである。
その設計において、カリフォルニア大学Berkeley校で開発されたRISC IアーキテクチャーおよびRISC IIアーキテクチャーと、IBMが設計したRISCであるIBM 801の影響を強く受けている。
特徴
コンセプト
当初のものと後のものとではコンセプトも様変わりしているが、元々のSPARCは、1クロックでほぼ1命令を実行することを目標として設計されていた。
このため、次のような特徴を持っている。
整数の乗算命令や除算命令がない (ソフトウェア処理にて実装する)
分岐遅延スロット
浮動小数点ユニット(FPU)
ビッグエンディアン (後にリトルエンディアンにも対応するバイエンディアン化)
32ビットMPU、後に64ビットMPU
オープン仕様
SPARCの仕様は完全に公開されており、作るだけであれば誰でも可能。
オープンソース
のSPARC実装としてLEONの存在が知られる。
製品として販売する場合は、SPARCインターナショナルからライセンス供与を受ける必要がある。
利用例
富士通
がライセンス供与を受けて製造している。世界最速を実現したスーパーコンピューター「
京
」は富士通製であり、このため富士通製のSPARCがCPUとして使われている。
元々Sun Microsystemsが開発したものなので、古くは、同じくSun Microsystemsが開発した
SunOS
(後の
Solaris
)との組み合わせが多かった。現在では、SPARCで動作するOSも増え、
NEXTSTEP
、
Linux
、各種BSD(
FreeBSD
、
NetBSD
、
OpenBSD
)なども利用できる。
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