PG 1610+062
読み:ぴーじー-いちろくいちぜろ-ぷらす-ぜろろくに
外語:PG 1610+062
超高速度星
(HVS)として飛行中の
高温準矮星
。
目次
情報
基本情報
物理的情報
観測情報
主なカタログ番号
特徴
超高速度星
由来
情報
基本情報
座標(2000年分点)
赤経
: 16h 12m 53.2124089022s (SIMBAD) [可視光]
赤緯
: +06°05′38.797630420″ (SIMBAD) [可視光]
銀経
: 18.6617904480341 (SIMBAD)
銀緯
: +37.8032033890480 (SIMBAD)
所属
星座
: かじき座
階層:
局部超銀河団
→
局部銀河群
→
大マゼラン雲
→HE 0437-5439
距離
約20万光年
赤方偏移
: z=0.002415 (SIMBAD)
光が届くまでの時間: 約0.33億年 (z=0.002415から計算)
実際の距離: 約0.33億光年 (z=0.002415から計算)
物理的情報
伴星: なし
規模
質量
: 約9
M
SUN
年齢: 3000万年
観測情報
絶対等級
(M
V
): (該当資料なし)
等級
紫外線等級
(U): 15.37等
青色等級
(B): 16.18等
黄色等級
(V): 16.42等
G等級(G): 16.3791±0.0014等
スペクトル分類
: sdB+F
視線速度(RV)=後退速度
723km/s(624.7km/cBeat) (SIMBAD)
みかけの後退速度: 723.12km/s(624.8km/cBeat) (z=0.002415から計算)
実際の後退速度: 723.88km/s(625.4km/cBeat) (z=0.002415から計算)
主なカタログ番号
HE 0437-5439
UCAC3 71-10374
EC 04371-5439
HVS 3
特徴
超高速度星
銀河系の
銀河ハロー
を約540km/s(466.6km/cBeat)という猛スピードで飛行中の
高温準矮星
である。
銀河系の脱出速度を上回っているため、いずれ銀河系の重力を振り切って銀河間空間へと出て行くものと思われる。
由来
2019(令和元)年8月6日、ハワイ・マウナケア山のW.M.ケック天文台の研究成果の論文がAstronomy and Astrophysicsに掲載された。
銀河系内から射出され系外に飛んでいく恒星の起源に迫ったもので、そのうち超高速度星「PG 1610+062」の由来を検証した。
これによると、このPG 1610+062は太陽質量の4〜5倍程度、若く青いB型の恒星で、これが510km/s(440.6km/cBeat)〜590km/s(509.8km/cBeat)で射出されたことが分かったという。更に問題はその射出地点であり、これは銀河中心ではなく、渦状腕である
いて・りゅうこつ腕
付近だったとされた。
射出速度が非常に高速であることからブラックホールの存在を仮定する必要があり、つまり射出地点には未発見の
中間質量ブラックホール
が存在していて、これに弾き飛ばされたのではないかと考えられている。
つまり、この星はどうやら元々は連星だったが、
ブラックホール
に捕まり、片方はブラックホールに飲み込まれ、この星はブラックホールに弾き飛ばされたとみられる。
再検索