PG 1610+062
読み:ぴーじー-いちろくいちぜろ-ぷらす-ぜろろくに
外語:PG 1610+062

 超高速度星(HVS)として飛行中の高温準矮星
目次

情報

基本情報

物理的情報

観測情報

主なカタログ番号

特徴

超高速度星
 銀河系の銀河ハローを約540km/s(466.6km/cBeat)という猛スピードで飛行中の高温準矮星である。
 銀河系の脱出速度を上回っているため、いずれ銀河系の重力を振り切って銀河間空間へと出て行くものと思われる。

由来
 2019(令和元)年8月6日、ハワイ・マウナケア山のW.M.ケック天文台の研究成果の論文がAstronomy and Astrophysicsに掲載された。
 銀河系内から射出され系外に飛んでいく恒星の起源に迫ったもので、そのうち超高速度星「PG 1610+062」の由来を検証した。
 これによると、このPG 1610+062は太陽質量の4〜5倍程度、若く青いB型の恒星で、これが510km/s(440.6km/cBeat)〜590km/s(509.8km/cBeat)で射出されたことが分かったという。更に問題はその射出地点であり、これは銀河中心ではなく、渦状腕であるいて・りゅうこつ腕付近だったとされた。
 射出速度が非常に高速であることからブラックホールの存在を仮定する必要があり、つまり射出地点には未発見の中間質量ブラックホールが存在していて、これに弾き飛ばされたのではないかと考えられている。
 つまり、この星はどうやら元々は連星だったが、ブラックホールに捕まり、片方はブラックホールに飲み込まれ、この星はブラックホールに弾き飛ばされたとみられる。

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