Krait
読み:クライト
外語:Krait

 QUALCOMMの開発した携帯端末向けCPUの一つ。コブラに近縁の毒ヘビ、アマガサヘビから。
目次

概要
 Snapdragonシリーズで採用された二代目のプロセッサーで、これを著している時点で現役のプロセッサーである。携帯電話向けチップセットであるMSMなどのシリーズで使われている。
 命令セットはARMv7(ARMv7-A)となるアプリケーションプロセッサーである。
 ARM Cortexの対抗となるARM系RISCコアである。ARM Cortex-A8/A9対抗だったScorpionの後継で、ARM Cortex-A15対抗だが、完全に新しいアーキテクチャーとなっている。
 Scorpionは45nmプロセスで製造されていたが、Kraitは28nmプロセスで製造される。

特徴

利点等
 QUALCOMMは、現行のARM社製コアより、高速、かつ低消費電力だとしている。
 先代のScorpionと比較して、より多くのIPC(Instruction-per-Clock)を達成、周波数当たりのドライストーンMIPS値を向上した。Thumb-2命令のMOVW/MOVT/ADDW/SUBW命令などにももちろん対応している。
 シングルコア、デュアルコアクアッドコアの製品が存在し、さまざまな周辺機器を搭載したMSMなどとして市販されている。
 コアあたりのクロック周波数は最大2.5GHzとされる。

後継
 Kraitの後継は、Snapdragon 400/600/800シリーズで採用される、次のシリーズである。
 Snapdragon 400シリーズ用のものは当初はKrait 200と発表されていたようだが、Snapdragon 600シリーズ用とあわせてKrait 300に変更されたようである。
 なお、64ビット版最初のシリーズであるSnapdragon x1xシリーズは64ビット化を急いだためか、ARM Cortex-A53ARM Cortex-A57IPをそのまま使っている。将来の、Kraitの後継がどうなるかに注目が集まっている。

再検索