黴毒
読み:かびどく
外語:mycotoxin
菌のうち糸状菌類、いわゆる黴が作る二次的代謝物であり、人畜に対し有毒であるものをいう。
英名mycotoxin(マイコトキシン)は、菌に関する語を表わすmyco-を接頭辞に、毒を意味するtoxinを繋げて作られた造語である。
種類
現在、黴毒は100種類ほどが知られる。生産菌で分類すると、大きく三群とその他に分けられる。
次に、群ごとに代表的なマイコトキシンと、その代表的な生産菌の名を()併記で紹介する。原則50音順。
- ペニシリウム属(Penicillium、青カビ類)
- PRトキシン (P. roqueforti)
- エリスロスカイリン (P. islandicum)
- クロールペプチド (P. islandicum)
- サイクロピアゾニック酸 (P. cyclopium)
- チトリニン (P. citrium)
- チトレオビリジン (P. citreo-virde)
- パツリン (P. patulum)
- ペニシリン酸 (P. cyclopium)
- ペニトレムA (P. palitans)
- ベルクロジェン (P. verruculosum)
- ルグラトキシンB (P. ruburum)
- ルグロシン (P. rugulosum)
- ルチオスカイリン (P. islandicum)
- アスペルギルス属(Aspergillus、コウジカビ類)
- アフラトキシン (A. flavus)
- オクラトキシン (A. ochraccus)
- オクラトキシンA
- オクラトキシンB
- オクラトキシンC
- キサントシリンX (A. chevalieri)
- ステリグマトシスチン (A. versicolor)
- ビリジトキシン (A. viride-nutans)
- フミトレモルジェン (A. fumigatus)
- マルホルミンA (A. niger)
- フザリウム属(Fusarium)
- ゼアラレノン (F. graminearum、F. culmorum、F. tricinctum)
- フザリック酸 (F. Moniliforme、F. miniliforme)
- ブテノライド (F. sporotrichioides)
- フモニシン (F. moniliforme、F. proliferatum)
- フモニシンA1
- フモニシンA2
- フモニシンB1
- フモニシンB2
- フモニシンB3
- フモニシンB4
- トリコテセン系
- 3-アセチル-デオキシニバレノール
- 15-アセチル-デオキシニバレノール
- HT-2トキシン
- T-2トキシン (F. tricinctum)
- ニバレノール (F. nivale)
- ディアセトキシスシルペノール
- デオキシニバレノール
- ネオソラニオール
- フザレノン-X (F. nivale)
- その他
- サイトカラシン
- ケトグロボシンA (Chactomium globosum)
- サイトカラシンB (Metarrhizium anisopliae)
- スポリデスミン (Pitomyces chartarum)
- ロリジンA (Myrothecium roridum、クワ暗斑病菌)
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